部員わずか10人、しかも大半が未経験者という高校のソフトボール部が初めて北信越大会に出場します。

モットーは笑顔と話す選手たちを取材しました。

放課後のグラウンドに声を響かせる富山県呉羽高校女子ソフトボール部。

今月行われた県高校総体で、創部以来、初の3位入賞を果たし、北信越大会出場を決めました。

*キャプテン・伊東真央さん
「びっくり、1週間くらいアドレナリンが出て眠れなかった」

*ファースト3年・石井桃子さん
「授業中に『夢だったんじゃないかな』と思うくらい」

呉羽高校女子ソフト部の部員はわずか10名、しかも7人は未経験です。

県大会初戦は新湊高校と高岡南高校の合同チーム。7点を追う展開から見事、逆転を果たしました。

そして、3位決定戦でも富山商業を相手に初回、4点を奪われながら粘りをみせ、サヨナラ勝ちで北信越への切符を勝ち取りました。

*副キャプテン・ピッチャー 小林蘭夢さん
「自分のせいで入った点数が結構あって、それをみんながとり返してくれて、責められもせずに『元気出してよ』と言ってくれて、勝ちまでみんなが持っていってくれた。このチームでやれて嬉しかった。県大会は忘れられないと思う」

みんなで目指したのは「笑顔のチーム」です。未経験者が大半の部員はマネージャー含めて10人。1人が欠けると試合に出場できません。

しかも国公立大学への進学を目指す部員がほとんどで、練習時間も限られます。

そんな事情の中で、注目したのが「笑顔」でした。

*キャプテン・伊東真央さん
「ソフトボールは流れのスポーツ。自分が盛り上げて相手に流れをもっていかないようにするために、たくさん皆を笑わせることを毎日大事にしている」

3年生の明るさは後輩にも広がっています。

*2年生・キャッチャー 佐伯実優さん
「めちゃくちゃ楽しい、県大会では引退させないつもりで戦った。長続きしたので嬉しい」

*顧問・赤江先生
「最初は1個エラーをしてしまうとどんどん自分たちで崩れてしまっていたが、今はミスしても自分たちで一回一回集まって、『絶対次は止めよう』と声を出してやっているので、県大会でも結果が出たと思う」

創部以来、初の北信越大会は。あさってに迫りました。このチームで戦えるのはこれで最後です。

*キャプテン・伊東真央さん
「県大会でできなかったことも全部達成して、悔いのないように頑張りたい」

いつもと同じ笑顔で呉羽高校ソフト部が新たな歴史を刻みます。

富山テレビ
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