2020年、大分県宇佐市で住人の親子2人が殺害された強盗殺人事件の裁判のニュースです。

2024年、1審の大分地裁では死刑判決が言い渡されましたが、被告の男が控訴したことを受け、18日は福岡高裁で控訴審の初公判が開かれました。

◆TOS児玉直輝記者
「大分地裁では44年ぶりの死刑判決となったこの事件。福岡高裁できょう開かれた控訴審の初公判で、被告側は改めて無実を主張しました」

この事件は2020年2月、宇佐市安心院町の住宅で住人の山名高子さん79歳と長男の博之さん51歳が殺害されているのが見つかったものです。

警察が逮捕したのが当時大分市の会社員だった佐藤翔一被告40歳でした。

「すべて僕はやっていません。僕は犯人ではありません」

2024年5月に始まった大分地裁での裁判員裁判で、佐藤被告は無罪を訴えました。

検察側は、所有する車から被害者のDNA型と一致する血痕が見つかったことなどから、「被告が犯人」と主張したのに対し、弁護側は、ユーチューバーを名乗る覆面の男たちに頼まれ、佐藤被告は現場近くに向かったとして「真犯人がいる可能性がある」と反論していました。

2024年7月の1審判決。辛島靖崇裁判長は佐藤被告の証言は「虚偽の弁解」などと指摘。山名さん親子を殺害し、現金少なくとも5万4000円を奪ったと認定し、死刑を言い渡しました。

大分地裁での死刑判決は44年ぶりで、2009年から始まった裁判員裁判では初めてでした。

被告側は控訴していましたが、福岡高裁で18日、控訴審の初公判が開かれました。

佐藤被告は1審の時と同じく黒い上下のスーツとマスクを身に付け出廷し落ち着いた様子でした。

弁護側は「被告が事件の犯人であることには事実誤認がある」として改めて無罪を主張。これに対し、検察側は控訴の棄却を求めました。

◆TOS児玉直輝記者
「控訴審はこの日で結審しました。判決は8月5日に言い渡されます」

テレビ大分
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