2026年春に高校を卒業する高校生に秋田県内での就職に興味を持ってもらおうと17日、秋田市で県内企業による就職説明会が行われました。企業の人手不足が続くいわゆる「売り手市場」の中、高校生はどんな部分を重視しているのでしょうか。
新規高卒者に向けての求人票の受け付けは6月1日に始まっていて、7月1日からは高校生に向けて情報が公開されることになっています。
こうした中、高校生たちに県内での就職に興味を持ってもらい地元への定着につなげようと17日、秋田商工会議所などが就職説明会を開きました。
県内17の高校から集まった273人が参加し、ホテルや風力発電など6つの企業の採用担当者が仕事の内容などを紹介しました。
ホテルの採用担当者は「この仕事は客と直接接する機会がとても多い仕事。直接的に『ありがとう』と声をかけてもらうことも多く、そのたびにやりがいを感じる」と仕事の魅力をPRしました。
企業の人手不足は全国的な問題となっていて、高校生にとっては売り手市場が続いています。秋田労働局によりますと、2024年度に県内の高校を卒業して就職した人のうち、県内企業に就職した人の割合は77.2%で、1988年の統計開始以降、過去2番目に高くなりました。
セミナーでは、男鹿市の建設会社に入社して4年目を迎える尾張翼さんが「県内就職では同じ学校の先輩や後輩、知り合いが身近にいると思うので、相談しやすい環境だと思う。コミュニケーションを大切にして頑張ってほしい」と後輩たちにエールを送りました。
この後、県内の70社がブースをつくって説明会を行いました。新規高卒者にとっては売り手市場となっている中で、企業に何を求めているのか聞いてみると、参加した高校生からは「資格も含めて、生きていく上での経験を深めていきたいので様々な企業を見ている」「労働時間や給料を中心に見て回ろうと思う」といった声が聞かれました。
企業による新規高卒者の選考は9月16日から始まります。