80年前の原爆被害の体験を後世に伝えようと、県原爆被害者の会日南支部が宮崎県日南市に体験記を贈呈しました。

日南市役所を訪れたのは、県原爆被害者の会の田中芙己子会長(86)など4人です。
4人が所属する日南支部では、30年ほど前に当時の会員39人が広島・長崎で被爆した体験をまとめた「閃光の彼方」を発行。
戦後80年を迎える今年、被爆者の体験を後世に伝えようと、改訂版を製作し、日南市の高橋透市長に贈呈しました。

(6歳の時 長崎で被爆 田中芙己子さんの体験記)
「「ピカ…ドン」と、ものすごい音と光と暴風が私たちを襲いました。変わり果てた焼け野原が見えて、母と一緒に泣いたことを思い出します」

(県原爆被害者の会・田中芙己子会長)
「私たちが段々語り継ぐことができなくなるというのがありまして、私たちに代わるこの冊子をと思って作りました。書いてある方の思いがこれにぎっしり詰まっています。80年前にこんなことがあったんだと、お若い方に手に取って見ていただきたいというのが私の願いです」

贈呈された被爆体験記150冊は、日南市内の小中学校や図書館などに配付されます。

県原爆被害者の会日南支部では、県内全ての市町村にこの被爆体験記を贈呈することにしています。

テレビ宮崎
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