夏の参議院選挙で争点とされる物価高対策。
与党内では1人あたり数万円程度の給付を行うことで調整が進んでいます。

与党が参院選の公約に盛り込む物価高対策の現金給付について、先日「イット！」では4万円から5万円ではないかという話が出ていると伝えましたが、一部報道では新たに2万円という説の話も出てきています。

1人あたり2万円、さらに住民税非課税世帯には2万円を上乗せする案だということですが、ここからはフジテレビ政治部の高田圭太デスクに聞いていきます。

青井実キャスター：
この案、そうなる可能性は？

フジテレビ政治部・高田圭太デスク：
現場で記者が取材してみているのですが、この案が本命かというと、そこまでではないかなと。自民党の一部でこの案を推している人がいるみたいなんですが、まだいろいろな意見があって、これで決まりとか軸というほどではまだないかなという状況です。

青井実キャスター：
自民・公明からはどんな声が上がっているんでしょうか？

フジテレビ政治部・高田圭太デスク：
まず公明党からは批判的な発言が出ていて、「大変な違和感がある」というような声が出ていて、公明党としては、2万円またはプラスした4万円よりももうちょっと何か足せないかという思いはあると。あと自民党の中にも、財源があるんだったら減税にした方がよかったんじゃないかという、またぶり返すような議論もあって。

青井実キャスター：
石破首相としてはどうでしょう？

フジテレビ政治部・高田圭太デスク：
石破首相は先日、消費税の減税の議論の中で「本当に困っている人のためになるのか」と言っていて、石破首相としては、所得制限なり、より困窮している世帯に厚めにしたいということで、その点でこれは合っているんですけれども、住民税非課税世帯というとかなり狭いので、そこをもうちょっと広げるなり、金額を積み増すなり、これから議論になるんじゃないかと思います。

青井実キャスター：
立憲民主党は消費税減税と合わせて「食卓おうえん給付金」として2万円の現金給付を掲げているわけですけれども、この辺り合わせてきた感じですか？

フジテレビ政治部・高田圭太デスク：
やっぱり立憲の「1人2万円」より低い金額を出しても全くインパクトにならないので最低ライン。またはここから広げるなり、積み増すなりという議論でどう自民党が都議選、参院選がある中でアピールするかという視点はあるかと思います。

青井実キャスター：
金子さんに聞いていきたいのですが、参院選前に与野党から「給付」と「減税」の2択みたいな感じになっていますが、その辺りどう見ますか？

SPキャスター・金子恵美氏：
そもそも4月の時、現金給付という話になった時に選挙対策とみられるしバラマキだと言われるのを一番毛嫌いしていたのに、ここで選挙直前でこれをまた出してくるということをもししたら、それは正直、石破さんも「またぶれたんですか？」となると思うし、あと各党それぞれ、本当に物価高対策というんだったら今すぐにでもと思っていたのに、またこの選挙の直前になって、「最初に出してもらっても良かったのにここで何で出すの」という、どっち見てるんですかって、政治が国民の方を向いていないとみられるんじゃないかなと思います。

青井実キャスター：
減税よりも給付の方が選挙に有利なんですか？

SPキャスター・金子恵美氏：
給付の方がもらえたということを実感を持ってもらえるじゃないですか。でも、減税とかもそうですが、特に現役世代は手元に残してもらった方がいいというところがあると思うので、上振れる分を還付するぐらいなら、そもそも控除とか減税で手元から取っていかないでよ、残してほしいよというのが現役世代の声だと思います。