不安定な世界情勢の中、世界にある使用できる状態の核弾頭は9615発で、2024年より32発増え、核軍拡が依然、進んでいることが明らかになりました。
世界の核弾頭数などの調査は長崎大学核兵器廃絶研究センター=Recnaが、国内の研究者と協力して最新データを取得して作成しています。
長崎大学核兵器廃絶研究センター中村桂子 准教授
「現役核弾頭数ですね、引き続き今年も増加傾向を示しています。核軍拡は進んでいるということです」
世界の核弾頭の総数は12340発で、調査を始めた2013年と比べると、約3割減っています。
しかし、すぐに使用できる「現役核弾頭数」は9615発で、2024年より32発増えていて、2018年以降、緩やかに増えています。
特に顕著なのは北朝鮮や中国など、核大国のアメリカやロシア以外の国の核軍拡です。
中村桂子 准教授
「(核軍拡の背景には)米、露の核軍縮の停滞というのが大きく影響しているということは間違いありません」「両国には特別の責任があるということも我々は引き続き、強調し続けることが必要だと思っています」
世界の核物質は、原発で使われる民生用も含めて分離プルトニウムが564トン、高濃縮ウランが1251トンあり、長崎・広島型原爆に換算すると11万3600発分となることも分かりました。(2024年比+約720発)