魚の養殖などについて学ぶ水産高校の生徒たちが、近くの保育所の子供たちと一緒に長崎市の海岸から27日、ヒラメの稚魚を放流しました。
「大きく育ってね」との願いをみんなで込めました。
長崎市香焼町の辰ノ口海岸に集まったのは、長崎県立鶴洋高校の2年生9人と近くの保育所の子供たち21人です。
高校で育てられた20cmほどのヒラメの幼魚、約100匹を優しく放流しました。
放流した後、高校生たちは地元の漁協の人から海のようすについて話を聞きました。
西彼南部漁協によりますと、長崎市香焼町や伊王島周辺の海域でも海藻が減る「磯焼け」が深刻となっていて、イセエビやアワビの水揚げ量は10年前の半分以下に激減しています。
イカの産卵のため海に設置する「イカシバ」は高齢化で木を伐採する人手がないため、2025年からプラスチック製の人工的な仕掛けに変えるなど「漁業の省力化」も進んでいます。
西彼南部漁協 副組合長小泉 雄義さん
「(放流など)若い人がしてくれれば助かる。人間が手を加えてやらんと資源を保てない」
長崎県立鶴洋高校では資源回復と海の環境を学ぶため、ヒラメの放流を7年前から続けています。
ヒラメは1年ほどすると、80cmほどに成長するということです。
保育所の子どもたち
「大きくなってね~」