静岡県の鈴木康友 知事は5月28日に就任から1年を迎えます。スピード感を重視する中で県の大きな課題の1つでリニア問題への取り組みと県民の反応は?街の声を聞きました。
2024年5月に県のトップに就任した鈴木康友 知事。28日で就任から1年です。15年ぶりとなった知事の交代。この1年間の鈴木知事を県民はどう感じているのでしょうか?
男性:
一生懸命頑張っているのでは。私はどちらかというと支持している
男性:
これという悪いところもなければ、特別にやっているという感じもしない。ごく普通の知事かなと
女性:
いい意味でも悪い意味でも目立たないということは、やらなければならないことをしっかりやっているということだと思う
知事の舵取りのなかで、県民生活に大きく関わることの1つがリニア問題です。
トンネル工事で大井川の水に影響が出れば流域住民の暮らしへの影響も。
このため、水問題を中心に長年議論が続いてきましたが鈴木知事の就任から1年、大きな進展を見せました。
2024年9月、川勝知事が認めてこなかった地質などを調べる県内でのボーリング調査を容認。
さらに県とJRが行っている議論も加速し出します。
水問題については工事によって減る可能性のある大井川の水を補てんする対策が了承されるなど、一定のメドが経つ見込みになっています。
こうしたスピード感について知事に近い関係者は-。
「川勝前知事は感情で動くが鈴木知事は文字通りの政治家。県内への利益や損得を計算して動いている。その結果がこれだ」と評しています。
そんな話を裏付けるのが鈴木知事がJRから引き出そうとしてきた静岡県へのメリットです。
鈴木康友 知事
これくらいは増えるのではないかという想定でいいので、具体的な本数をJR東海に出してもらえると、もっと県民にアピールできるのではないか
知事交代で事態が大きく動いたことも関係したのか?
この求めにJRは迅速に対応します。
川勝知事時代の2017年に水問題が浮上して以来初めて新幹線“ひかりの増発”を明言。
静岡・浜松駅に停まるひかりを現在の1時間に1本から1時間に2本に増やしたいと発表しました。
5月26日にJR静岡駅周辺で話を聞いてみると…。
女性
(1時間に)ひかりは2本は嬉しい、京都に娘がいるのでひかりを使います。2本あると助かる
男性
都心部から多くの人が来たり、都心に仕事に出たりする人が増えれば、静岡としてもいろいろ盛り上がるところがあると思う
では、大井川周辺の人たちはどう感じているのでしょうか?
島田市の観光地・大井川にかかる蓬莱橋の周りで地元住民に話を聞いてみると-。
男性:
テレビで見てる感じではきちんと川勝さんよりやってくれているなと。(Q.リニア問題も?)ある
一方で、そのスピード感に懸念を持ち、丁寧な説明を求める住民もいました。
男性:
お茶を生業にしている人も多数いるので、そういった方々に対する回答はちゃんとしたのかすごく疑問に残る。それで“スピード感”と言われてもという感じ
男性:
もし大井川で何かあればそれは大きな問題。ボーリング調査とかそれがすべてではないし完璧ではないけれど、やるというならいいのでは。ただ何か問題があった時にちゃんと対応してもらう
県内に駅はなくても県民の生活には直結するリニア問題。
2年目の鈴木知事の手腕に注目です。