新型コロナで収入が大きく落ち込んでいる飲食業界。
そんな中、感染リスクを下げ、さらに開業資金も安いある形がいま注目を浴びている。

カリッと焼けた豚肉を熱々のご飯の上に盛り付けて完成したのは、スタミナたっぷりの「豚みそ弁当」。

移動式販売車「フードトラック」が急増

このところ福岡市内でもよく見かけるようになった移動販売車、フードトラック。
新型コロナで苦境に立たされている飲食業界の新たな経営の形として注目を集めている。

食堂ニッシッシ店主・西口和洋さん:
知り合いの方が買っていたら「何買っているの?」「豚みそ(弁当)だよ~」みたいな感じで、お客さんがお客さんを呼んで下さったというのがありがたかったですね

来店客:
ランチで店に行くのは控えているところがあるので、フードトラックが来て頂ければ店に近い味が楽しめるので、それは嬉しいです

福岡市にある会社のオフィス。フードトラックで新たに事業を始めたいという人の相談を受けたり、販売できる場所の紹介を行ったりしている。
この日も新たに事業に乗り出したいという人が訪れ、説明を聞いていた。

フードトラックを検討している人:
飲食店の営業が自粛ムードなので、屋外で何か営業が出来ればと思って。経験者談とかが参考になったので、前向きに検討していけたらと思う

一般的なフードトラックは改造費も含めて約500万円。
開業資金は店舗の場合の3分の1ほどということもあり、関心を示す人が増えている。

株式会社Mellow・横田達哉さん:
緊急事態宣言以降から問い合わせがかなり増えていて、それ以前と比べると3倍くらい増えているのかなというところですね。これから向こう数年間、こういった状況が続く可能性がある中で、新しい飲食店のあり方としてフードトラックっていうのは必要とされるのではないか

出店リスクを考えてフードトラックに

実際に最近事業を始めたという人もいる。

「フードトラックファクトリー」の今福勇輔さん。
8月に開業し、週末になると福岡市西区の海岸沿いに出店している。

ボリュームたっぷりのキューバサンドとエビを香ばしく焼いたガーリックシュリンプは海岸を訪れる人たちに大人気だ。

フードトラックファクトリー店主・今福勇輔さん:
屋外だったり、密を避けたり、もちろんあるんですけど、これから飲食店の店舗を出すのにすごくリスクを感じていて、でも飲食業界でずっと生きてきたので何かできないかなと新しい形を模索中ですね

福岡市内でバーも経営している今福さん。4月に2号店をオープンさせる予定だったが、新型コロナで客足が鈍ると判断。新たな出店を取りやめフードトラックに切り替えた。

フードトラックファクトリー代表・今福勇輔さん:
物件もほぼほぼ決まっていて、スタッフも採用していたので止まるに止まれない状態まで行っていたので、そのタイミングでキッチンカーの話が来て。3年、5年後にキッチンカーが今の10倍に広がって、ひとつの所に停留が出来て、観光スポットが増えれば良いなと思っています

また福岡市の中心部、天神は現在、再開発事業「天神ビッグバン」の真っ最中。
そのため商業施設などが取り壊されていて、ランチ難民が増えるとされている。
これからますますフードトラックの需要は上がる見込みと考えられている。

「感染リスクを下げ、作りたてを提供できる」と注目を浴びるフードトラック。
飲食業界の起死回生の一手となるのか、期待が高まっている。

(テレビ西日本)