次期衆院選の公認候補となる富山1区の支部長をめぐり、自民党富山市連は、現職の田畑裕明衆院議員を対象から外すよう党本部に上申することを決めました。

25日の会合では一部の党員から方針の見直しを求める緊急動議が提案され、「一枚岩」になれないまま今後の国政選挙を迎えそうです。

「緊急動議」も受け入れられず

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25日に開かれた自民党富山市連の定期総会。

富山県議や富山市議のほか校下支部の支部長や幹事長など114人が出席しました。

*自民党富山市連合支部 鋪田博紀総務会長
「自由民主党第一選挙区支部長に田畑裕明議員を選出しないよう党本部に上申するよう富山県連に申し入れる件について、審議並びに投票による採決の結果承認可決いただいたことを報告申し上げます」

富山市連は今月20日の総務会で、不適切な党員登録問題があった田畑裕明議員を次期衆院選の公認候補となる支部長に選任するかどうかの投票を行い、多数決の結果、支部長に選任しない方針を決めました。

これに総会では田畑議員の地元・呉羽地区の出席者などから反発の声が相次ぎ、「投票による決定は投票用紙に支部名などが記載されていて適切な投票方法でなかった」「そもそも総務会ではなく、総会で決めるべき」など訴えました。

さらに…。

*出席者
「先ほどの報告について私のほうから緊急動議を出したいと思う。動議の内容は
総務会の評決結果を破棄するもの」

総務会での決定を破棄し、再度、無記名での投票を求める「緊急動議」が提案されました。

*鋪田博紀総務会長
「各支部の意見集約という意味で支部名を書いた投票用紙を配布した。結果に影響したとは考えていない」

執行部は緊急動議を受け入れず、田畑議員を支部長に選任しない方針を承認しました。

「また0からのスタートですよ」地元支持者の怒りと執行部の決断

*自民党呉羽地区支支部長代理
「12年半で5期で(田畑裕明議員は)副大臣にまでなった。また0からのスタートですよと。また10年かけるんですか富山一区。富山県民にとっては田畑さんのほうがいいと。良い悪いはありますよ総意だと私は思っている」

*自民党富山市連 中川忠昭支部長
「本日色々とご意見がありましたけど総務会で決めたということは大変重たい議決でございますのでそれを尊重しなければいけないという思いで臨んだ。(田畑裕明議員は)解任されてから1度も我々に対して説明を果たすべく行動に移ってこない。
外のほうで市連、県連が何を言っていても関係ないということで議員活動をされているということは説明責任を果たす努力、果たそうとする意識が全くないと言わざるを得ない。」

衆院選への影響は必至 後任選びは参院選後に

異例の「現職外し」。自民党富山市連は今後、県連を通じて党本部に上申する考えで後任の支部長については参院選後に、選任方法を含め、決めたいとしています。

富山市連は、この方針、田畑議員本人とは連絡がつなかないため、26日付けで、田畑事務所と自民党県連に通知したということです。

次の衆院選富山1区はどういった構図になるのか、各党の動きにも注目です。

富山テレビ
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