岩手県沿岸部に大きな被害をもたらした1960年のチリ地震津波から5月で65年です。
大船渡市立博物館では防災意識を高めてもらおうと当時の資料を展示しています。
チリ地震津波は南米のチリで発生した地震による津波が、1960年5月24日早朝、日本の太平洋沿岸に到達したもので、大船渡市では国内最多の53人が犠牲になりました。
博物館では津波の映像などが展示されていて、家屋が飲み込まれていくのを呆然と見つめる住民などが映し出されています。
備え付けられたノートには14年前の東日本大震災についてや、今後に向け防災意識を新たにしたことなどが記されていて、展示コーナーには25日も観光客などが訪れていました。
訪れた人は「宮城にいたので実際に(東日本大震災を)経験している。今後の世代に(震災を)伝えていかなければならない」と話していました。
大船渡市立博物館 古澤明輝主任学芸員
「このチリ地震は地震もないまま津波が襲った。自分の地域に津波が来る可能性があることを常に忘れないでほしい」
常設の展示となっているこの資料は、チリで行われる65周年式典でも展示される予定です。
(岩手めんこいテレビ)