コメの価格高騰が続く中、前大臣の失言により新たに農政の舵取りを担うことになった小泉進次郎農水大臣。備蓄米をこれまでの入札ではなく、随意契約で業者に売り渡すことで価格抑制を図る考えを示しています。
■農水相に就任した小泉氏 去年“コメづくりの現場”を視察
【小泉進次郎 農水相】
「今、最も力を入れなければいけないのはコメ。とにかくコメに尽きる」
「コメを買ったことがない」などの失言で辞任した江藤前大臣の後任として就任した小泉進次郎大臣。
コメ不足が深刻化していた去年9月には長岡市でコメづくりの現場を視察していました。
【小泉進次郎 氏】
「コメ不足、コメ不足とか言われていると、生産者側には色んなところから『ないの?』と言われたりしない?どんな声があった?」
【生産者】
「スーパーに行ってもないから、農家にないのかとお声がけをもらうこともある」
このときは収穫時期を迎えていたため…
【生産者】
「もう早稲の品種は店頭に並んでいると思うので、もうじき(解消される)」
【小泉進次郎 氏】
「もう大丈夫!」
コメ不足が解消するとみられていました。
【小泉進次郎 氏】
「すごくおいしい。米粒がしっかりしている。農家の皆さんの手取り、収入が上がっていく、地方創生をしっかりと進めていきたいと思った」
■石破政権の命運は…“随意契約”でコメの価格抑制目指す
こう意気込みを語っていましたが、それから8カ月あまり…備蓄米の放出など政府の対策の効果は出ず。コメ5kgあたりの価格が4000円を上回る異常な状態が続いています。
【国民民主 玉木雄一郎 代表】
「いつまでに5kgいくらまで下げますか?」
【石破首相】
「コメは3000円台でなければならない。4000円台などということはあってはならない。一日も早く、その価格を実現する」
5月21日、石破首相は5kgあたりの価格を3000円台まで引き下げると明言。
【国民民主 玉木雄一郎 代表】
「5kg3000円台にならなければ総理として責任を取りますか?」
【石破首相】
「これは責任をとっていかねばならないと思っている」
小泉新農水大臣は石破政権の命運を握る“コメの価格抑制”という難題に挑むことになります。
【小泉進次郎 農水相】
「先週発表した対策のパッケージについて、来週予定した入札を一旦中止し、随意契約のもとで、どのような条件で売り渡しができるかなど具体的な対応策を早急に整理するよう事務方に指示を出したところ」
高い値段を提示した業者に備蓄米を売り渡すこれまでの入札を見直し、政府が業者を選んで随意契約を実施することで価格の抑制を目指す考えを強調。
「需要があれば備蓄米を無制限に出す方針」も示しています。