21日、神奈川・海老名市で目撃された左手のないサル。
黄色と黒のロープを手に、二足歩行する姿が見られました。
左手のない直立ザルが目撃されたのは21日午前6時50分ごろ。
場所は海老名市の陸橋のたもとです。
撮影者が近づくと、サルは二足歩行で陸橋を一気に横断。
直立したまま寺の敷地に入っていきます。
そして、赤い三角コーンのほうへ。
かけてあった黄色と黒のプラスチックのチェーンを右手でつかむと、右手にチェーンを持ったまま二足歩行で階段の上へ。
よほど気に入ったのか、今度はチェーンを口でくわえると直立姿で足早に立ち去りました。
動画を撮影した人はこの時のサルについて、「私が感じたのは子どもの遊び。プラチェーンを引っ張って遊んでいる子どもっていう感じ。それがサルになりましたって感じ。毛づやもすごく良くて、あとは本当に人に慣れている感じ」と話しました。
左手のないサルは20日も隣り合う寒川町に出没。
この時も黄色と黒のロープを手にして、二足歩行。
前から自動車が来ると器用によけて道路の端へ。
暑かったのか日陰で休んでいたといいます。
目撃した人は、「最初“子どもか?”と思って。(サルは)2、3歳の子どもくらいの大きさ。ロープを持って引きずりながらジャンプしたり、またいでピョンって跳んでみたりして遊んでる感じ」と話しました。
5月、相模原市では左手のないサルが黄色と黒のロープで遊ぶような姿が目撃されています。
同じサルかどうか分かりませんが、5月、県内で相次いで目撃されている左手のないサルはロープやボールなどを手にしていました。
果たして、これは遊んでいたのでしょうか。
ニホンザルの遊びを研究する帝京科学大学の島田教授に動画を見てもらうと…。
帝京科学大学 アニマルサイエンス学科・島田将喜教授:
あたかもヒモを遊び相手にして遊ぶかのような、見たことない、野生のニホンザルで。長いロープで持って何か引きずって、かつそれを相手に遊んでいるような行動を観察したことがなくて、非常に驚いた。
サルが物を使って遊ぶ場合、ロープの端を引っ張り合うなど複数で遊ぶことがほとんど。
今回のように野生のサルが物を使って1人遊びする様子は初めて見たといいます。
珍しい野生ザルの1人遊びの理由については、「サツマイモや干し柿を取って食べるとか、かなり栄養価の高いものを食べてエネルギー的に満たされている条件があって、ロープがあったら『ちょっと遊んだろうか』というような余裕があるということ」と推測しました。