開幕から1カ月が経った大阪・関西万博。

開場時間を1時間延長する案が博覧会国際事務局から提案された一方、人気のパビリオンを巡っては、予約枠の転売とみられる動きも出てきています。

17日、大阪府の吉村知事らと面会をしたBIE=博覧会国際事務局のケルケンツェス事務局長。

関係者によると、その場で出たのは、現在午後10時で終わる開場時間を午後11時ごろまで延長できないかという提案でした。

■大阪市の横山市長は?

この提案に、大阪市の横山市長は次のように答えました。

【横山市長】「ゴールは夜の万博を楽しめる環境を作ることなので、夜だけ行こうかと思ってもらえる方も増えるかもしれませんし、そういうところを獲得目標にして担当者と協議はしていきたい」

最終判断をする博覧会協会の関係者は、「警備の人件費が増えるなどの課題がある」と懸念していますが、今後、大阪府・市などと協議するとしています。

■人気施設では予約枠の転売とみられる行為が

一方、会場内の人気施設では『予約枠の転売』とみられる行為が起きています。

古代ローマ時代の彫刻などで人気を集めるイタリア館は、パビリオンに入場する予約枠が争奪選になっています。

【記者リポート】「チケットの売買サイトを見てみると、イタリア館の入場券が2300円で売られていました」

イタリア独自のサイトから本来は無料で取得できる予約枠が、売買されていたのです。

【イタリアパビリオン担当者】「もしそれが事実であれば好ましくないですね。万博の精神に反していることだから。パビリオンは無料です。お金を払う必要はありません」


■予約枠の転売は「くら寿司大阪・関西万博店」でも

また、こうした予約枠の転売とみられる行為は「くら寿司大阪・関西万博店」でも起きています。

くら寿司によると全店共通のシステムから取得した予約枠がSNSで転売されていることを確認したということです。

【来場者】「予約がいっぱいやって言ってたんで。入られへんやろうと思ってた。もし入られたらよかったんですけど」

予約取り消しや法的措置も検討しているというくら寿司。

来場者が楽しめる環境整備が急がれています。

■共同・太田氏「熱中症がこれから心配 夜で安全に楽しめるなら」開場時間延長案に

開場時間の延長について、共同通信社の太田昌克氏は「トライアルでやってみてもいいのでは」と述べました。

【共同通信社編集委員 太田昌克氏】「万博スピリットとは、(万博に)行く人がいろんなことを学んで、楽しかった。行ってよかった。快適だったということ。(開場の時間を)1時間延ばすことによって、利得もあると思う。熱中症がこれから心配されるので、夜行くことによって安全に楽しめるんだったら、トライアルでやってみてもいいんじゃないかなと思います」

(関西テレビ「newsランナー」 2025年5月19日放送)

関西テレビ
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