先月、熊本県消防学校に入校した消防士の卵たちが15日、西原村の俵山で山岳救助訓練に挑みました。
強靭な精神力と団結力を身に着けようと84人の学生が汗を流しました。
【出発前の腕立て伏せ】
「腕立て用意!」
午前8時半、これから登山に臨む学生たちのウオーミングアップです。
この春、県内12の消防本部から熊本県消防学校に入校した84人の学生たちは、約6時間をかけて往復の登山と救助訓練に向かいます。
体力には自信のある平均年齢20・3歳の消防士の卵たちは、この1カ月で培ってきた班ごとの団結力を胸に俵山を駆け抜けていきます。
【休憩中の学生】
「過酷できついけど、班のみんなが背中を押してくれるので頑張れる」
「まだ全然大丈夫です。みんなと協力し合って声をかけ合って頑張る」
「誰かいますか?」
救助訓練では遭難者を捜索し、交代で担架を搬送しながら下山します。
「大丈夫ですよ。もう少しですよ」
【学生】
「『1カ月目にしてはできた』と教官に言われたのは収穫」
「できる、できないをみんなで補い合いながら頑張りたい」
下山後は、消防学校まで誰一人脱落することなく約16キロを走破した学生たち。
自らの限界を超えてその手で命を救いたい。
9月からは訓練ではない救助の現場が彼らを待ち受けています。
「ありがとうございました!」
7月には、富士山での登山訓練が行われるということです。