日本人の国民食といえるカレーライスが気軽に食べられなくなってしまうもしれません。カレーに欠かせないコメや野菜の高値が続き専門店も頭を抱えています。

季節の野菜が添えられた店の看板メニュー「骨付きチキンカレーライス」。

玉ねぎやトマト、ジャガイモなどに5つのスパイスをブレンドして作られる本格的なインドカレーです。

静岡県下田市の中心市街地にある「Cafeくしだ蔵」。

明治中期の蔵を改装したレトロ感あふれる人気の飲食店で、いまは1000円で提供しているカレーですが値上げを考えざるを得ない状況が続いています。

Cafeくしだ蔵・櫛田久美子さん
その季節ごとの野菜をインド風にアレンジして添えていますが、とにかく全ての物が高くなって、メニューの値段も検討しなければと。高くておいしいものではなく、気軽にお昼に食べてもらえる値段にしたいので、これだけ食材の値段が上がると頭が痛い

国民食ともいわれるカレーライスのコストは上がり続けています。

帝国データバングが算出したカレーライスを作るための費用・カレーライス物価は2025年3月には421円に。12カ月連続で最高値を更新しています。

本谷育美アナウンサー:
ずらーっと並ぶ玉ねぎやジャガイモカレーには欠かせない食材ですが、市場価格が例年よりも高くなっているといいます

カレーに欠かせない根菜類。

田子重 西中原店ではジャガイモが2024年夏の猛暑の影響を受け、価格は平年の1.5倍ほどに。今も高値が続いています。

また、玉ねぎも冬に値上がりしたまま産地の切り替え時期も重なり価格が不透明な状況です。

そしてコメの価格は高止まり。

農林水産省が発表したスーパーでのコメの平均販売価格は5キロあたり4214円と前の週から19円値下がりましたが、依然2024年の倍以上です。

こちらの店でも週2日の入荷日前には在庫が無くなってしまう傾向にあり、流通がまだ安定せず価格が落ち着く兆しはみえていないといいます。

こうした現状に買い物客も頭を悩ませています。

来店客:
毎日毎日ちょっとずつ上がってきている気がする、なんでも。いまジャガイモ買ってきたけど、なんか高いなと思って

来店客:
どうにかならないかなの一言に尽きる感じ。なるべく安いものを探して、いろいろなスーパー行っていますが、どこも高いなという印象しかない

田子重 西中原店・柴田英昭 副店長:
いろいろなモノが値上がりしている状況ですが、店でも特売を組むなどしているので、そのタイミングで買ってもらえたら少しは節約の助けになると思う

5月は家庭用のカレールーも値上がりし、国民食のカレーライスが気軽に食べられなくなってしまうかもしれません。

テレビ静岡
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