今年、異例の流行となっている「百日ぜき」。

ゴールデンウィークが終わった今の時期は特に注意が必要です。

取材班が15日朝、訪れたのは福岡市中央区にある「おだこどもアレルギークリニック」。

せきなどの症状で受診する子供の姿が目立ちました。

そうした中、医師が懸念しているのが今年、異例の流行となっている「百日ぜき」です。

「百日ぜき」は感染から2~3週間後にせきの症状が強くなる感染症で、初期は鼻水や軽いせきなどかぜのような症状で見分けがつきにくいと言います。


◆おだこどもアレルギークリニック 尾田琢也 院長
「 GWにかかったとしたら今は風邪症状がメインの時期で、2~3週間たったらせきがどんどんひどくなってくる。一番感染力が強いのは最初の2週間の風邪症状の時なので、これからちょっと注意して経過を見ていく必要がある」

尾田医師は、人の移動が多いゴールデンウィークに感染した場合、症状が現れるのがちょうど今の時期だとして注意を呼びかけています。

福岡県の発表によると、先週1週間で報告された百日ぜきの感染者は110人。

今年の報告数は895人で、その数はすでに去年1年間の4倍を超えています。

さらに心配されることが…。

◆おだこどもアレルギークリニック 尾田琢也 院長
「一般的に使う抗菌薬があるんですけど、それが効かない百日ぜきも半分程度あって、赤ちゃんがかかった場合、どう治療していくかはかなり慎重に判断しないといけない」

医師によると今年の百日ぜきは一般的な抗菌薬が効かないタイプが目立つといいます。

生後6か月未満の乳児が感染すると呼吸困難や脳症などの合併症を引き起こし、最悪の場合、死に至るケースもあります。

医師はせきが長引く場合には早めの受診をすすめるとともに、妊婦のワクチン接種も呼びかけています。

テレビ西日本
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