石破首相は12日の国会で、消費税の減税に否定的な考えを強調しました。
【立憲民主党 大西健介衆院議員】「自民党は、『財源論を置き去りにして減税を打ち出す野党は無責任』と批判していますけども、無責任なのは決められない石破総理であって、物価高に対してガソリン減税も消費減税も何もしないという自民党の方じゃないですか。いかがですか」
【石破茂首相】「全く見ないで、何もやらないって決めつけは、私は議論として適当だと全く思いません」
【立憲民主党 大西健介衆院議員】「じゃあ何やるんですか。現金給付やるんですか」
【石破茂首相】「そういうことも合わせて、これから先も議論させていただくので、何もしないなんぞということは全くございません」
石破首相は消費税の減税に否定的な理由として、外国と比べての「財政状況」や「高齢化」、日本の税率の低さ」を挙げ、「どうすれば一番困窮している方々に手厚い措置ができるか、あらゆる可能性を議論している」と述べました。
一方、自民党内から反対の声が多く、まだ提出に至っていない年金制度改革法案については、週内にも提出する方針を明らかにしました。
■石破首相は「完全には消費税減税を排除していない」
現状、石破首相は消費税の減税に消極的な姿勢を見せています。
【共同通信社 編集委員 太田昌克さん】「今日(12日)の国会論議を聞いていまして、石破さんどうも完全に消費税(減税)排除していないんじゃないか、というふうな印象も私は受けました」
【共同通信社 編集委員 太田昌克さん】「一つはやはり連立を組む公明党が、『追加経済対策は減税が骨格だ』という言い方をしています。消費税に前向きなんです。それから今、米の高騰とトランプ関税で二重の危機に我々国民が見舞われている状況です」
【共同通信社 編集委員 太田昌克さん】「加えて参院自民、選挙を迎えますから。立憲民主党が『消費税 食品についてはゼロ』とかじを切りましたので、やっぱり選挙戦を戦えるのかということで、場合によっては“争点潰し”で、最後に石破総理が決断をする可能性はゼロではないと、私は思いますね」
■石破首相「消費税減税」場合によっては今週金曜にも決断か
「消費税減税」のカードを切るタイミングがあるとすれば、いつになるのでしょうか。
【共同通信社 編集委員 太田昌克さん】「まず一つ目は今週のおそらく金曜なんです。GDPの1月から3月期の速報値が出ますから、そこで非常に内需が弱いということになれば、トランプ関税も続いてるので、場合によっては決断のタイミングが訪れるかもしれません」
(関西テレビ「newsランナー」 2025年5月12日放送)