兵庫県の斎藤知事たち、幹部職員を対象とした「ハラスメント防止」の研修がきょう=12日午後1時10分から始まりました。

この研修は、県の部局が知事に対して、「パワハラなどの疑惑」が告発されたことを受け、去年12月から実施を求めていましたが、知事は年度末の議会対応などが多忙だったとして、きょう=12日の実施となっていました。

また斎藤知事は、この疑惑を告発した文書を調査していた第三者委員会によって、「パワハラがあった」と認定され、自身も認めて謝罪していました。

■県職員「受けへんより受けたほうがいいけど」「何か変わられようとしてるのかなと思って受け止めました」

斎藤知事の研修受講について、県の職員は関西テレビの取材に次のように答えました。

【県職員(50代)男性】(Q.研修で県政がかわる期待感は?)「あんまりない。研修1回受けたからってそうそうなんか変わるわけでも…受けへんより受けたほうがいいけど…再選されてからは、トーン変わったなという認識はある。言い方が悪いけど、おとなしくなった」

【県職員(30代)女性】「安心して働けるようになれば、(知事に)会ったときに、どきっとしないようになればいいな。まず研修を受けられるのが何か変わられようとしてるのかなと思って受け止めました」

■斎藤知事 パワハラ疑惑告発で「研修実施」求められるも…

斎藤知事は去年3月、西播磨県民局長だった男性から「パワハラ」などの疑惑があったと文書によって告発されていました。

この告発を受けて県の部局は去年12月、是正措置として、知事を含む幹部職員を対象にハラスメントの特別研修を実施するよう求めていました。

またことし3月には、この告発文書を調査していた、県が設置した第三者委員会が公表した調査報告書で、パワハラがあったと認定。斎藤知事は自身でも認め、謝罪していました。

■なぜ実施が「要請から5カ月後」に…?

県の部局が研修を要請してから4カ月が経った先月、知事は記者会見で研修が実施されてこなかった理由について聞かれ、次のように述べていました。

【兵庫県 斎藤元彦知事】「放置しているっていうことではないですね。(2024)年度内は議会対応も含めて、多忙だったというところもありますし。年度明けて、新しい幹部、そして人事ということになりましたから。

何も遅らせていたとか、そういう趣旨ではなくて、やはり公務の都合と状況と、あと準備の状況で、今の状況になっていて、当然しかるべきタイミングで受けさせていただくという思いではいますので、そのあたりはご理解いただきたいと思います」

■研修の内容は

そしてきょう=5月12日に実施される研修は、「風通しの良い職場づくりのための県幹部職員研修」という名称で、知事以外の幹部職員も参加します。

内容には、怒りをコントロールする、「アンガーマネジメント」などが含まれていて、冷静な部下への指導方法などを確認するほか、個人情報保護制度や公益通報者保護制度に関する研修も同時に実施されます。

なお、告発文書を調査した第三者委員会は、県の告発に対する一連の対応は「違法」と指摘していますが、斎藤知事は、「告発文書は誹謗中傷性の高い文書で、対応は適切だった」という考えを変えていません。

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。