7日、鹿児島県奄美市で国の天然記念物に指定されているオカヤドカリを無許可で所持していたとして、中国籍の男3人が逮捕された事件をお伝えしましたが、そのオカヤドカリについてお伝えします。
オカヤドカリはペットとしても需要があり、鹿児島市内のペットショップによりますと、押収されたオカヤドカリは一般的なものより大きく、珍しくて高価なため、店にも入荷しにくいということです。
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「こっちが普通。出回っている大きさですね」
Q.ヤドカリの中身は入っていないが、貝殻の大きさとしてこのぐらいが普通?
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「そうですね」
Q.きのう(7日)の中国人の押収物もこの大きいヤドカリくらいの大きさはありましたか?
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「ありましたね」
鹿児島市卸本町のペットショップです。
店の従業員は7日のニュースを見て逮捕された3人が所持していたオカヤドカリの大きさに驚いたといいます。
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「普通の出回っているものは手のひらにも収まるほど小さいのが多いので、あのサイズはびっくりした」
轟木康陽記者
「こちらのペットショップに売られているオカヤドカリは1匹約4000円するということです」
こちらの店舗のオカヤドカリは通常よりサイズは大きいということですが、警察が押収したきれいな紫色のヤドカリは高価で店にも入荷しにくいということです。
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「うちの方ではここ最近は全く入ってこない。あの子たちは色がきれいだったので、通常は黒っぽいのが多いんですけど、あの子たちは紫色に近かったので、その辺を考えると値段は高くつく。もしかしたら1匹あたり4000円、5000円とかになる」
今回、文化財保護法違反の疑いで逮捕されたグオジアウェイ容疑者ら中国籍の男3人の身柄は、8日鹿児島地検名瀬支部に送られました。
警察によりますと、男ら3人は6日、採取や持ち運びに許可が必要なオカヤドカリ数千匹、約160キロをスーツケース6つに入れて無許可で所持していた疑いが持たれています。
3人が宿泊していた奄美市のホテルの従業員から「宿泊している中国人3人のスーツケースからゴソゴソと音がする」と通報があり発覚しました。
3人のうち男1人は「奄美大島の海岸で採った」などと話しているということです。
8日、午後1時ごろの奄美市の海岸を取材してみました。
麓伊賀久 記者
「あ、いましたね。オカヤドカリです。こちらには2匹います」
近くの林の中ですぐオカヤドカリを確認することができました。
じっとしているものや、茂みの奥に逃げていくオカヤドカリを、この周辺では10匹以上見ることができました。
Q.オカヤドカリは中国で人気がある?
ペッツワールドアクア・西弘孝さん
「2~3年くらい前からそういう(人気という)話題も聞く。観賞用で見て楽しむ人が多い。ただ単にいると思って採ったのではなく、ポイントを知っていて、それで奄美の方に行って選別して採ったイメージがある」
警察が動機などを調べています。
今回、押収したオカヤドカリですが、生態系を壊す可能性があることから自然に戻す事は難しく、現在、奄美市内の保護施設に一時保管されていて、今後は、水族館や研究施設などに譲る可能性もあるということです。