子どもたちの悩みを受け付けるNPO法人「チャイルドライン支援センター」への「不登校」の相談は、ゴールデンウィーク前後も夏休み・冬休みといった長期休みに匹敵するくらい増加している。福島市では子どもたちに、学校や家庭だけでなく「第三の場所」を作る取り組みも進んでいる。
■福島市に開校したフリースクール
「国がお金足らないよと、35兆円足らないよと、日本銀行からお金を借りてるんだよね」
2024年9月に開校したばかりの福島市のフリースクールにはいま、学校に登校できない4人の子どもたちが通っている。フリースクールに通う児童は「学校行くの辛いなって日でも、この場所に来てもすごい自由に過ごすことができるので、友達と遊んだり勉強したり、本当に自由なのですごい楽しいです」と話す。
■学びの選択肢を
子どもたちが学校に行けなくなった理由はさまざまだが、学習塾兼フリースクール「地頭塾(じとうじゅく)」を運営する小野寺尭大(おのでら たかと)さんは、辛くなった子どもたちに学びの選択肢を準備することが必要だと話す。「学校っていう狭いコミュニティで、何かちょっとしたきっかけがあって行きづらいってなった時に、やっぱり子供たち学校に行けなくなるのですね。子どもたちが定期的にしっかりと学ぶ、そういったことができる環境を作りたいなと思って地頭塾を作りました」
■不登校の児童・生徒は過去最多に
文部科学省によると、全国の小中学校での不登校の児童・生徒は、34万人を超えて過去最多。不登校の子どもたちに個別の指導計画が編成できる特例制度を新たに作る検討も進んでいる。
県内では小学生で61人に1人、中学生で15人に1人の割合で、ゴールデンウィークや夏休み明け、進学や進級の時期には相談が増えやすい傾向がある。
■子どもたちの最後の砦に
このスクールも子どもたちの「最後の砦」になれるかどうかが課題だという。小野寺さんは「継続的に来るっていうのが、やっぱりみんながみんなできるかと言われるとそうではないので、そういった子たちの心のケアをどうしていくかが私自身の課題ですね」と語る。
子どもたちの心と学びを支える場所も多様化な在り方が求められている。