指定暴力団「道仁会」の組員が関与した特殊詐欺事件の被害者２２人が幹部４人に対し、約１億６０００万円の損害賠償を求め、1日提訴しました。
特殊詐欺事件の被害者が指定暴力団に対して損害賠償を求める裁判は全国各地で起こされていますが、熊本では初めてだということです。
訴えを起こしたのは、熊本県外に住む５０代から９０代の男女２２人です。
原告側の弁護団によりますと、２２人は２０２２年３月から６月までの間に指定暴力団「道仁会」の組員で犯行当時少年だった男が、「受け子」の勧誘役として関与していた特殊詐欺事件の被害者です。
男は去年３月に懲役９年の判決を受けていて、２２人は指定暴力団「道仁会」の幹部４人に対し、詐欺被害の慰謝料などとして約１億６０００万円の損害賠償を求めています。
暴力団対策法では、「指定暴力団の組員が影響力を利用して他人の財産を侵害した場合には代表者などが損害賠償の責任を負う」と定められています。
同様の裁判は全国各地で起こされていますが、熊本では初めてだということです。
今回の提訴を受けて警察は被告らに対し、原告らの請求を妨害をしないよう求める
仮命令を出しました。
