能登半島地震による富山湾の海底地滑りの影響で、去年、特産のシロエビやベニズワイガニが記録的な不漁となりました。
その不漁を受け、射水市の新湊地区では豊漁を願って行われる奇祭「ボンボコ祭り」が18年ぶりに開かれました。
太鼓をボンボコと叩く音色に由来する「ボンボコ祭り」。
この祭りは射水市の西宮神社に約440年前から伝わる豊漁を願う祭りで、これまで不漁の時や海難事故が起きた時などに行なわれてきました。
能登半島地震の影響で去年、シロエビやベニズワイガニが記録的な不漁となったことを受け、18年ぶりにその祭りが行われることになりました。
厳かな神事のあと、御神体は舟に移されます。
祭りの本番は海の上で迎えます。
ご神体を乗せた船や漁船15隻が新湊漁港を出発し、沖に向かいます。
沖合いの定置網を中心に東西の方向で大漁を願ってお札を沈めていきます。
そして、豊漁を願うボンボコ舞が披露されました。
弓を竿に見立ててタイを釣る姿を現わした舞
弓矢で邪悪を吹き飛ばす舞
舞を披露したのは29歳のシロエビ漁師、縄井雅英さん。
先月、地元の漁師12人が集まってボンボコ舞の練習を行っていました。
*縄井雅英さん
「苦労している漁師がたくさんいる。少しずつでも良くなって、魚が獲れるようになれば。仕事中にケガや事故が起きないことも願って踊った」
そして最後は御神体のご開帳。
舟の上に現れたのは大きなタイを抱えたえびす様、豊漁を願う海の守り神です。
能登半島地震で不漁となった富山湾に再びシロエビやズワイガニが戻ってくるように・・
祈りが捧げられました。
*地元の漁師
「前回の祭りは父親の代だった。大きな災害があったから、みんなの思いは一つ」
*地元の漁師
「去年、シロエビが全く獲れなかった。新湊が魚で溢れたら」