22日の東京都心は穏やかな陽気となり、オフィス街の丸の内では、お昼時に皆さんランチを楽しんでいました。

そんな「働く人のランチ代」に関する調査が先日、発表されました。
物価高の中、皆さんどのくらい払っているんでしょうか。

一方で、気になる予測も発表されているんです。

というわけで、ソレってどうなの?22日のテーマは「ランチ支出上昇 一方、給料は15年後2倍に?」です。

先日、働く人の平日のランチ代に関する調査結果をリクルートが発表しました。

それによると、皆さんが平日にかけるランチの平均額は、2024年と比べて7.3%アップの485円。
3年連続で過去最高額を更新したんです。

調査では、自炊や手作り弁当が半数超えになったそうです。

物価高における節約志向の影響も考えられているわけです。

ランチの形態別に見ていくと、「出前・デリバリー」が平均1418円。
「外食・店内での食事」が平均1250円と、ともに5年連続で増えているんです。

最も安かったのは「自炊、または家族が作った食事」で、平均432円ということです。

会社員の方が多い丸の内で、ランチ代を聞いてみました。

20代:
700円。このかいわいでは比較的安い方かもしれない。僕はお金ないので(妻の)弁当を食べているが、きょうは「疲れたから作れない」ということなので。

50代(2人):
きょうは中華です。エビと青菜のあんかけ焼きそば、チャーハン。2500~2600円くらい。(普段は)家で夕飯の残り物や、朝作った子どもの弁当の残り物。きょうは結構頑張りました!

一方、新大久保にあるお弁当屋さんでは、少しでも安いランチを求めるお客さんが訪れていました。

ショウガ焼き弁当は税込み420円、のり弁当やハンバーグ弁当は税込み320円です。

この価格に、訪れたお客さんは「これでだいたい600円、640円ですね。値段が安いから学生とか多い。サラリーマンも見る。コスパは良い」「『安いな』と思って入った。お金に余裕があればもっと(ランチ代に)かけてもいいかなと思うんですけど。電気代とか上がっているわりに給料がそんなに上がっていない」などと話しました。

そう、給料が物価高に追い付いていないんです。

そんな中、22日午後に経済産業省が驚きの発表を行ったんです。

それが、15年後の2040年の名目賃金、つまり平均時給についての試算。
なんと現在の2倍の5366円になるというんです。

にわかには信じられませんが、その理由について、ソフトウェアやロボットなど、省力化への投資によって生産性が向上。
そのため、名目賃金が1時間当たり現在の2倍近い5366円に伸びると見込んでいるわけなんです。

この驚きの発表について街で聞いてみると、「本当になるのかな。保育士の仕事をしているが、その金額(2021年の名目賃金2885円)まで全然追いついていない。子どもも大きくなり食費もかかるのに、値段がどんどん上がってて結構厳しい」「もちろん(賃金があがるのは)いいと思うが、『本当かな?』と思う気持ちが大きい」といった声が返ってきました。

経産省の試算、本当に実現する可能性がある数字なんでしょうか?

経済の専門家、第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストは「日本はこれまで政策当局の失敗によってずっと停滞をしてきた。(試算通りに)経済成長すれば、これぐらい時間あたりの賃金が増えるというのは当たり前。今後の国の政策次第で、到達できるかどうか左右される。

そして永濱さんは、もう1つの課題も指摘しているんです。

それが物価。
時給が増えたところで、それ以上に物価が上がってしまえば生活は豊かにならないといいます。

15年後、暮らしは一体どうなっていくんでしょうか。

物価と賃金のいい循環が進んでいてほしいところですが、果たしてどうなるのでしょうか。