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「水槽の水全部抜きました」 300匹の魚をバケツリレーで10時間 最難関はウツボ 水族館改修の舞台裏【福岡発】|FNNプライムオンライン
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「水槽の水全部抜きました」 300匹の魚をバケツリレーで10時間 最難関はウツボ 水族館改修の舞台裏【福岡発】

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山口・下関市にある市立しものせき水族館「海響館」。開館して初の大規模改修のため、現在、一時的に休館しているが、2025月3月、巨大水槽の水を全て抜きながら、大量の魚を一時的に引越しさせる大掛かりな作業が行われた。約10時間にわたる作業の舞台裏に密着した。

水槽の水抜き300匹の魚“引っ越し”

2001年、下関市にオープンした海響館は、イワシの群れに囲まれる圧巻のトンネルや関門橋を臨む巨大水槽が人気の水族館だ。老朽化に伴い、2024年9月から改修が行われていて、現在は一時休館している。

「海響館」
「海響館」
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中でも大変なのは、巨大なサンゴ礁水槽のリニューアル工事。壁をきれいにして展示する魚を増やすなど予定しているが、水槽内には、50種類、300匹もの魚がいるため、50トンもの水を抜きながら、全ての魚を移動させる作業となる。

水槽内には50種類300匹の魚が生息
水槽内には50種類300匹の魚が生息

この一大プロジェクトのリーダーを任されたのは、展示スタッフの飯島卓也さん(31)。「どこまでが難しいのか、想定しきれないところが、一番不安で心配」と話す。

危険な「ウツボ」は麻酔銃で眠らす

魚たちの引っ越しは、大きく3段階で行う。まず最初は、海のギャング「ウツボ」から。ウツボは、歯が鋭利で非常に危険だ。

海のギャング「ウツボ」
海のギャング「ウツボ」

「こっちが危害を加えようとすると、噛もうとしてくるし、噛まれた時のダメージは凄まじい。確実に縫う怪我になる」と飯島さんも警戒する。

そのため今回は、対ウツボ用に特製の麻酔銃を開発。銃口から麻酔液を出して水中でウツボを一時的に眠らせ、その隙に運び出す作戦だ。

麻酔銃
麻酔銃

麻酔銃を考案した玉井健太さんは、「ウツボに近寄り、ウツボの呼吸に合わせて吸う時に少し麻酔を出す」狙いだが、「正直、かなりドキドキしている」と不安を隠せない。果たして、うまくいくのか?いざ、本番だ!

水槽に入った飯島さんは、距離をとりながら慎重にウツボに近づいていく。そして、ウツボの口元に麻酔銃を近づけ発射!ウツボは、まだ動いているので、飯島さんは重ねて麻酔を発射する。

麻酔銃をウツボに近づける飯島さん
麻酔銃をウツボに近づける飯島さん

息をのんで水槽の上から覗き込むスタッフの元へ飯島さんがゆっくりと浮かび上がってきた。ウツボを抱えている。「ようやったな!」と玉井さんが思わず声をあげた。

“眠らせた”ウツボを抱える飯島さん

麻酔といっても、魚に負担をかけないよう弱めの麻酔薬のため、ウツボが、いつ目を覚ますか分からない。ウツボを受け取った玉井さんたちスタッフは、保管用の水槽目指して一気に管内を駆け抜ける。

ウツボを運ぶスタッフ
ウツボを運ぶスタッフ

そして、新たな水槽へウツボをゆっくりと…。最難関の“ミッション”完了だ!スタッフの顔にもようやく笑みがこぼれた。

“砂の忍者”チンアナゴ手探りで捕獲

次は、見つけることすら難しい”砂の忍者”こと「チンアナゴ」。海底から頭をちょこんと出す姿は、水族館の“癒し系”として人気だ。意外にも泳ぎは、すばしっこく、前にも後ろにも自由自在。忍者のような動きをするため、捕獲は難しい。

水槽の底に潜る飯島さんに、特別にカメラを取り付けさせてもらい、水中の様子を見てみる。飯島さんは、砂の中を丁寧に慎重に手探りでチンアナゴを探していく。

すると…いた!飯島さんは、チンアナゴの移動方向が分からないので、「尻尾の方からチュチュッってつまむ」と手慣れた様子で、まずは1匹。飯島さんは、その後も地道に捕獲を進め、ようやくチンアナゴの引っ越しを終えることができた。

50トンの水抜き最後は“追い込み漁”

最後は、50トンの水槽の水を全て抜きながら、約300匹の魚たちを別の水槽へ移す作業。水を抜き始めて約6時間、ようやく水位が半分ほどになったので、ここからが本番だ。ゆっくり丁寧に引き上げられる魚たち。

傷つけないよう丁寧に魚を捕獲
傷つけないよう丁寧に魚を捕獲

ダメージを与えないよう水も一緒に入れて運ぶため、容器は、かなり重い。ひたすらリレー方式で魚を運んでいくスタッフたち。2時間で7割ほどの魚を別の水槽に移すことができた。

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ここから先は、“追い込み漁”方式で最後の仕上げ。残った魚を網で一気に捕まえていく。

“追い込み漁”方式で魚を捕まえるスタッフたち
“追い込み漁”方式で魚を捕まえるスタッフたち

作業開始から10時間。ようやく全ての魚の引っ越しが完了した。「全個体、取り上げられて良かった」と安堵するプロジェクトリーダーの飯島さん。

「改修工事が終われば、水槽の見栄えや、生き物の雰囲気も結構、変わるかなと思うので、期待してもらっていいと思います」と2025年夏に予定される「海響館」のリニューアルオープンに自信をみせた。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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