119番通報を受け救急車が向かった先は違う住所。正しい住所に到着したとき傷病者は心肺停止状態となっていて、その後、死亡が確認されました。これは17日、熊本市消防局が発表した4月起きた出来事です。16日、遺族に説明し、謝罪したということです。
【熊本市消防局】
「住所確認不足のため救急隊が現場に到着遅延した事案が発生した。ご親族に心よりおわびを申し上げる。この事案により市民に不安を与えたことも重ね誠に申し訳ございませんでした」
市消防局によりますと、119番通報があったのは4月12日午後10時37分、90代の女性本人が通報していました。
女性は息が苦しい様子で、司令員の問いかけに名前を伝えたあとは言葉を発することができない状態に。
通報は固定電話からで、複数の住所が登録されている番号だったものの、司令員は最初にシステム画面に表示された場所を現場と思い込み、救急隊を出動させたということです。
救急隊は通報から9分後の午後10時46分に到着しましたが、実際の現場ではないことが判明。
司令員に伝え、正しい場所を確認後、到着したのはその11分後の午後10時57分で、女性は心肺停止状態だったということです。
女性はその後搬送された病院で死亡が確認されました。
女性の死亡との因果関係は分かっていないということです。
市消防局は16日、遺族に説明し、謝罪したということで、「システム操作手順の検証をして研修を実施するなど再発防止を徹底したい」としています。