一方、慰霊式と同じ時刻、鹿児島との県境近くにある水俣市の『乙女塚』では、第1次訴訟の原告でつくる『水俣病互助会』が1日、今年も独自に慰霊祭を営みました。
『乙女塚』は水俣病の犠牲となった全ての生き物の御霊をまつる祈り場で、行政の慰霊式よりも早い1981年から毎年慰霊祭を続けています。
胎児性患者の坂本しのぶさんなど、約60人が参列し、哀悼の祈りを捧げました。
30日は浅尾大臣と面会し、直接思いを伝えたしのぶさん。
感想を問われると切実な胸の内を語りました。
【胎児性患者 坂本しのぶさん】
「大臣は代われるが私たちは代われないからいいなと思った。水俣病と付き合っていかないといけないから悔しい」
【水俣病被害者互助会 佐藤英樹会長】
「毎年毎年大臣が代わっている。話を聞いのはいいがそのあとどうするのかが全然返ってこない。私たちに返ってこない。いつも通りの対応。人だから人間だからちゃんと考えて対応してほしい」