続いてはこちら熊本市は、今から3年前の2022年に、16日4月16日を『熊本地震の日』と定めました。熊本市では16日朝、抜き打ちの職員参集訓練が行われました。
【尾谷いずみ リポート】
「午前7時を過ぎたところです。〈最大震度6弱の地震発生〉との想定で、参集を指示された職員が市役所にやって来ています」
16日朝6時半に抜き打ちで始まった訓練。
全職員の安否確認を実施し、課長級以上の職員はそれぞれの職場に参集します。
9年前の発災当日、職員の参集は4割に満たなかったということですが、きょうは午前7時半までに89%が参集しました。
こちらは、9年前の熊本地震発災5日目の市役所です。
【2016年4月18日】
「午前8時半を回りました。熊本市役所ロビーには多くの市民が避難してきています。そうした中での窓口業務が始まりました」
この当時、250人の市民が身を寄せていました。
熊本市では前震2日後の本震のあと、ホストコンピューターが故障し、税関係や生活保護、児童手当などの業務に影響が出ました。
また当時、市内の約3000カ所で水道管が損傷し、32万戸以上の世帯で水道の水が出ない状態になりました。
市は政府に「全国から水道技術者を派遣してほしい」と要請。
一刻も早い通水を目指し対応を続けました。
【2016年4月17日 大西市長】
「水が出ない問題が、非常にトイレとか衛生面でも皆さんの苦しみを増していると思うのでとにかく優先してやっているので、復旧できる状況をお待ちいただければと思います」
【熊本市役所 大西市長らが黙とう】
あれから9年。
熊本市では『熊本地震の日』のきょう、訓練の実施とともに市長ら幹部職員が犠牲者を追悼し黙とうを捧げました。
【大西 市長】
「実際には訓練通りにはいかない。〈もっと悪い状況の中で対応しなきゃいけない〉と肝に銘じながらやっていかなければならないと思っている」住民を支える行政職員もあの日のことをもう一度、思い起こし、次の災害に備える気持ちを新たにする日となりました。