この春、すでにお花見をしたという方も多いのではないでしょうか。民間の気象会社ウェザーニューズの調査によりますと、「お花見の予算」についてアンケートを行った結果、全国平均は「2997円」だったそうです。これはいわゆるコロナ前、2019年以降で最も高い数字だそうです。ちなみに宮城県民で最も多かった回答は「3000円」でした。
実際お花見をしている皆さんはいくら使っているのか、そして、なぜ花見予算が近年、上昇傾向にあるのかを調べました。
堤勇高アナウンサー
「西公園です。サクラが満開です。きょうは平日なんですが、非常に多くの方が花見に訪れています。きょう西公園で花見をされている方の予算を伺います」
まずは、この時間で一番大所帯だった大学生の皆さんです。
大学生グループ:これは大学の研究室の集まりです。
堤勇高アナウンサー:毎年お花見してる?
大学生グループ:そうですね、毎年ここで。
本題の予算については幹事の方に。
大学生グループ幹事
「全体で3万5000円くらい。学生は1000円ちょっとで、教授にある程度いただいて」
今回、人数分のお酒やオードブルを用意した幹事さんからはこんな本音も。
大学生グループ幹事
「オードブルがちょっと少なめで、これが2万円ちょっとくらいして、一番お金かかっているんで、ちょっと高いなあと思っていました。もうちょっと量が多くてもいいかなと」
一方、こちらは同じグループ会社のOBたちで集まったという皆さん。
同じグループ会社のOB
「きょうは2500円コース。皆さんの会費とかご祝儀も含めて」
会場で一番の盛り上がりを見せていた皆さんは一人当たり2500円で花見を満喫していました。その後も花見客に予算を聞いていくと…
花見客
「サラダとサンドイッチをコンビニで調達してきたので7~800円くらい」
「手作りのものを含めて1000円くらいかな。スナップエンドウと卵と」
「5000円以下ですね。自分と夫・娘でね」
「2000円くらい。2人それぞれ1000円くらいで考えてきました」
「子供の好きなものを買ってあげたり、風船も買ってあげられてよかった」
最後に連日朝から晩まで花見をしているという大学生からはまさかの金額が。
大学生
「5万円くらいいってると思います。きのうの夜も来て、そのまま、きょうの朝も来てるので、結局、今6回目くらい」
西公園で伺った方の中では1000円~2000円が多かったようです。
1シーズンに複数回花見をする人もいると考えると、全国平均2997円もうなずける数字です。上昇傾向の続くお花見予算、その理由はなんなのか。七十七リサーチ&コンサルティングの首席エコノミスト田口庸友さんに伺いました。
七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「まず一つが消費者物価全般が上昇している。要は売られているものが値上げしている」
田口さんが最初に挙げたのはやはり「物価高」。そして、それに伴い考えられる要因がもうひとつありました。
七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「家計は普段、節約に追われている。そんな“節約疲れ”が続いている中で、たまのイベントやレジャーにお金を奮発しようという消費の二極化」
普段財布のひもを締める分、ここぞという時に奮発する。そんな傾向も影響していると考えられます。インタビューに答えていただいた皆さん、ありがとうございました。
さまざまな声がありましたが、インタビューする中でも「やはり屋台でもスーパーでも食べ物の値段が上がってますね」と嘆く一方、ほとんどの方が「でも、せっかくの花見なので」と話していました。田口さんの指摘する消費の二極化、メリハリ消費ともいうそうですが、その影響が色濃く出ていると感じました。