岡山市の全盲の男性が続けるアジアの目の不自由な子供たちへヒカリを届ける活動です。これまでに1000人の手術費用を支援し目標を達成、今は新たな目標に向かって活動が広がっています。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「子供たち目が治ってけろっとしているが、親やおじいちゃんおばあちゃんはよく分かっている将来が、我々に向かって言葉より先に涙がでる。手を合わせて拝むようにして喜んでくれるのがうれしかった」

岡山盲学校の元教頭で全盲の竹内昌彦さんは、集まった約80人の支援者たちに10年に渡る活動の成果を報告しました。竹内さんが立ち上げた認定NPO法人ヒカリカナタ基金は、これまでにカンボジアやキルギスモンゴルなどアジア7カ国で子供たちの目の手術費用を支援してきました。

うれしい知らせが舞い込んだのは、2025年1月。

「合計で1027人。1000人を達成しました」

竹内さんは学校や自治体から依頼される人権講演会の謝礼金を貯めて、モンゴルとキルギスに盲学校を創設するなど支援を続けていました。その活動の中で、日本円で3万円から5万円あれば目の不自由な子供の手術ができることを知りました。

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「私が8歳で失明した時、岡大の医学部の先生は、もうこの目は治らんと言われた時はそりゃあ子供でも悲しかった、お金で治るんなら治してもらえ、お金すぐ送る!すぐ自分のお小遣いかき集めて送った本当にその子たちは目が見えるようになって地元の親元の学校に通えるようになった」

竹内さんは支援者らと一緒に実際に現地を訪問し、子供たちの手術を見守ってきました。

(ピピちゃん)
「怖いよ」
「目を開けてごらん」「これは何本かい?」
(ピピちゃん)
「5本」
(ピピちゃんの祖母)
「ピピの目が見えないと分かった時、この子を置いて先に死ねないと思いました。きょうピピの未来に希望が持てました。こんなうれしいことはありません」

(ロアット君)
「(Q:見えますか?)見えます。前より良く見える楽しい。ありがとうございました」

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「目が治るということがとても大きな夢のある言葉になった、みなさんのその手は子供たちの未来を拓く黄金の手です」

4月15日までに、1102人の子供たちの目にヒカリが届けられました。

2025年、80歳になった竹内さんの海外訪問は、23年が最後になりましたが、今もスタッフがアジアで活動を広げています。日本では、目が見えるようになった子供たちが描いた絵が企業や医院などで展示され、レンタル料として寄付金を集める活動につながっています。

(佐藤眼科 佐藤由希子院長)
「まったく目が見えなかった状態から、この世に光があるんだということに初めて知った時、彼の心の表現の全てなんだと感動してこの絵をお借りすることになりました」

(ヒカリカナタ基金 竹内昌彦理事長)
「支援する国も増やして、日本の支援の輪を広げてどんどん大きくしたい、少なくとも5000人達成するまでは元気に頑張ろうと思う」

ヒカリカナタ基金の活動はこれからも続きます。

岡山放送
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