春の健康診断の季節ですが、14日は緑内障の話題です。
緑内障は40歳以降に発症する人が増えるのですが、9割は気づいていないといいます。
実は気づかず放置していると失明してしまう可能性もあるんです。
1日約20人の緑内障患者が受診する都内のクリニック。
人間ドックで緑内障が疑われやってきた40代の女性は、自覚がなかったものの緑内障と診断されました。
早期発見だったため、引き続き経過観察をすることになりました。
そもそも「緑内障」はどういったものなのかというと、眼圧によって視神経を支える部分に負担がかかり、傷ついてしまうことによって視野の欠けが起こります。
しかし、この「視野の欠け」は非常に気付きにくいものなんです。
40代の患者さんは「2年前にはっきり緑内障って言われたんです。(Q.なぜ気づいた?)定期健診で、会社の。(Q.自覚症状は?)全くないです」と話しました。
検査の結果、上半分の視野が欠けているという女性も。
医師:
上半分(欠けているの)は気づいているんじゃないですか。
女性:
今のところはあまり…。
医師:
そうなんですね。これでも分からない方は分かんないんですよ。本当に分かんないんですよ。
このように視野が欠けていることに気づかず緑内障と自覚していない人は、何と全体の9割にも上るといいます。
なぜ気づかないのでしょうか。
ケイシン五反田アイクリニック・守谷元宏医師:
視野がやられる場合には、反対の目が正常だと反対の目でカバーできる領域なので、片目ずつ隠さないと視野障害があると気づかない。
50人の緑内障の患者に聞いた普段の見え方について尋ねたアンケート。
視野が欠けるというと黒くなるイメージですが、そう見えている人は0%で、一部がわずかにぼやけていたり、正常に見えている人がほとんどでした。
それだけ両目で見ることで欠けている部分を補い合っているということなんです。
上半分の視野が欠けていた女性は、気づいていなかったものの、思い当たる節がありました。
医師:
上の視野が両方とも見えにくい…。信号を見落とすとか、前の車みてたら上の信号に気づかず無視するとか。
60代:
目を少し上にやらないと(信号が)見えない。
生活の所々で見落としが生まれたといいます。
気づかないうちに視野が狭まる緑内障。
早く気づくことはできるのでしょうか。
先生によると、発症しやすい人には特徴があるといいます。
ケイシン五反田アイクリニック・守谷元宏医師:
まず眼圧が高いと検査で指摘を受けた方。緑内障の家族歴、血のつながった方に緑内障がある方。近視が強い方などは緑内障になりやすい。
先生からもありましたが、「眼圧が高い人」「緑内障の家族歴がある人」「近視が強い人」などがなりやすく、注意が必要とのことです。
そして「緑内障かも」と気づく人が多いポイントについて。
「信号の見落とし」の他に「読書中に次の行が分からなくなってしまう」「パソコンの作業中にマウスのポインターを見失う」「足元にあるものにぶつかる」など、日常生活に支障をきたす症状が表れるといいます。
ただ、この時にはもう進行してしまっているということです。
しっかりと定期的に検査を受けた方が良いとのことでした。