秋田県横手市が2024年に「ひきこもり」に関して調査した結果、中学校を卒業した15歳から64歳までで「ひきこもりの人がいる」と回答した世帯が、全体の5%にあたる500世帯あることが分かりました。

年代別に見てみると、50代が22%と最も多く、15歳から20代までの若者世代が22.5%となっています。

こうした結果を受けて横手市は、ひきこもり対策を強化し、卒業後も切れ目なく支援しようと、子どもや若者向けの相談窓口を開設しました。

横手市の交流センターY2プラザの1階に4月から新たに開設された「こども・若者相談窓口」。市の教育委員会と連携して、不登校に悩む児童・生徒を卒業後も切れ目なく支援していきます。

横手市まるごと福祉課・阿部淳子課長:
「中学校を卒業すると支援がいったん途切れていた。そのままひきこもりの状態が長期化してしまう可能性があった」

窓口では、公認心理師や臨床心理士の資格を持つカウンセラーが常に待機し、対面や電話で悩みを抱えている子どもや家族と向き合います。設けられた部屋には相談スペースがあり、利用者が安心して過ごせる空間となっています。

カウンセラー・佐藤さゆ里さん:
「ここに来て『ほっとする』『居場所を感じる』という声を聞く。高校生になると急にそういった場所が自宅か学校になり狭くなる。駅前にあり、帰りに寄ることができることで、身近な居場所が1つ増えたと感じていると思う」

開設してから相談に訪れる高校生が増えているということで、カウンセラーの佐藤さんは「特別な場所ではなく『おかえり』『いってらっしゃい』と言える場所がすぐそばにあるので使ってほしい。悩むことは特別なことではない。手伝いができればと思うので気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかけています。

横手市は、それぞれの悩みに合わせて支援する方針で、中高年の世代に対しては訪問を重ねて対応を強化していきます。

相談窓口は月~金曜日の午前9時から午後4時までで、電話番号は0182‐35‐4056です。

秋田テレビ
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