米の価格高騰に伴い、政府が放出した備蓄米について、県内の一部のスーパーでは4月10日から本格的に販売が始まりました。
轟木康陽記者
「備蓄米の販売がきょうから始まりました。こちらの店では開店から1時間ほどが経ちましたが、約40袋の米がすでに売れたということです」
午前9時半、店の開店と同時に多くの客が訪れ、買い物客は次々に米を手に取り、かごの中に入れていきます。
県内のJAグループでは、1回目に放出された備蓄米約2000トンを確保していて、運営するAコープでは10日からその販売が本格的に始まりました。
鹿児島市のAコープ桜ヶ丘店では開店に合わせて5キロの米、350袋が用意されました。
米5キロあたりの備蓄米の値段は、税込み3650円と3758円。
農林水産省が発表した最新の5キロあたりの米の平均価格4206円と比べると安くなっていますが、2024年の同じ時期の2057円と比べるとまだ割高です。
それでも米不足が続く中、多くの人が備蓄米を買い求めていました。
買い物客
「うれしいですね、今まで買えなかったから。4000円を考えたら少しでも安いから」
「米を買いに来ました。やっと買えました」
「(米が手に入らなかったときは)ちょっと食べる量を減らしたり、パスタとか他の材料や朝ご飯はパンを増やしたりした」
この店ではこれまで毎週水曜日に米を入荷していたということですが、今後は毎日発注することが可能となり、米の供給も以前よりは落ち着いてくる見込みだといいます。
Aコープ 桜ヶ丘店・前野研二店長
「お客様が急いで買うこともなくなるし、毎日(米も)入荷するので、その点は安心してほしい」
JA県経済連では2回目に放出された備蓄米についても約1000トンを要求しているということです。
また、政府は2025年7月まで毎月備蓄米を放出する計画で、JAでは「3回目以降は入札も含め未定」としています。