敦賀市の老舗昆布商「奥井海生堂」が観光客向けにおぼろ昆布の手すき体験などができるショールームをつくり4月14日にオープンします。それに先立ち9日、関係者向けに建物が公開されました。昆布を保管する蔵の見学ツアーなどが楽しめます。
 
敦賀市の金ヶ崎にある昆布製品の製造販売などを手がける奥井海生堂は、1871年(明治4年)に創業し154年目になる老舗の昆布商です。その本社横に4月14日にオープンするショールームは10畳ほどの広さで職人のおぼろ昆布の手すきが見学できるほか、実際に昆布の手すきが体験できる施設です。
   
奥井海生堂ではショールームの完成に合わせて、長期間、昆布を保管している蔵の見学も計画しています。蔵で長期間保管することで磯臭さやぬめりを抜き、旨みが増すという「蔵囲昆布」は京都を中心とする料亭で使用されています。
  
この蔵では、北海道で獲れた利尻昆布を湿度や温度管理を徹底して保管していて、これまではプロの料理人など限られた人しか入ることができなかったそうです。この蔵には「こういう古いものが置いてある。平成元年、36年前の昆布はヴィンテージで蔵囲い35年物。販売をしていない年度も多い」と奥井社長は話します。
 
計画されている見学会では、こういった貴重な昆布も見ることができるということです。
 
奥井海生堂・奥井隆社長:
「福井県はインバウンド客に対してどう対応するかが非常に大切な時期。一般の人にもこういうのを見てもらえば、福井県の食に対する歴史や伝統、文化を理解してもらえるかなと思い決断した」
 
このほか、種類や年代の異なる昆布だしの試飲も計画しています。
 
ショールームは4月14日にグランドオープンし、見学には事前の予約が必要です。原則団体での受け入れとなり、料金は1人3600円(税別)です。   

福井テレビ
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