医療用ヘリコプターが壱岐沖で海上に転覆し見つかった事故で機体が海から引き揚げられました。

TNC記者
「ヘリコプターは原型を留めた状態で海中から引き揚げられました」

福岡県の大島沖では午前7時からヘリコプターの引き揚げが行われました。

機体の窓ガラスが割れているほか、プロペラは折れています。

今月6日、対馬空港から福岡の和白病院に向かっていた医療搬送用のヘリが壱岐沖で転覆した状態で見つかりました。

搭乗していた6人のうち、医師の荒川渓さん(34)、患者の本石ミツ子さん(86)、本石さんの息子の本石和吉さん(68)が死亡しています。

ヘリには不時着など強い衝撃を感知した場合、自動で救難信号を送る「ELT」という機器が付いていましたが、救難信号が海上保安庁などに届いていなかったことが分かっています。

唐津海上保安部はヘリの運航会社、佐賀市の「エス・ジー・シー佐賀航空」に業務上過失致死傷と航空の危険を生じさせた航空危険行為処罰法違反の疑いで午前9時過ぎに家宅捜索に入りました。

運航状況を記録した書類を差し押さえたということです。

運航会社は事故原因について「全く分からない状況」としていますが、海上でヘリのフロートが開いていたことから墜落ではなく、不時着水との見方を示しています。

海上保安部は今後、機体と押収した書類を調べ、事故当時の状況を詳しく調べる方針です。

テレビ長崎
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