「さすが高知ですね」。2025年2月18日、ドン・キホーテ高知店がついにオープンした。平日にもかかわらず5500人以上が詰めかけ、店内は熱気に包まれた。地元の人々が大きな期待を寄せた初出店の様子を取材した。
高知初出店に夜明け前から行列…「ドンキ休暇」を取得した人も
朝6時過ぎ、まだ日も昇らない暗闇の中、店の前にはうっすらと人影が見えた。

オープンが待ちきれず、すでに10人以上が並んでいたのだ。一番乗りは卒業を控えた地元の女子高校生だった。

「昨日の18時に来て『寒いから帰って』って言われて急いで帰った。(けさ)6時45分くらいにもう一度来ました」と、彼女は熱心さを語った。

高知市からやってきた女性は、「旅行に行ったらまず観光よりも”ドンキ”だったんですけど、これからは安心して高知でゆっくり買い物して、県外では旅行を満喫できるので安心しました。めっちゃ嬉しいです。会社も”ドンキ休暇”を取らせてもらいました」と喜びを隠せない様子だった。
「ドンドン」客が殺到、3700平米の売り場が大混雑
開店直前には県内外から800人以上が詰めかけた。そして待ちに待ったオープンの瞬間が訪れた。

「3、2、1 、ドン・キホーテ高知店グランドオープンです」というカウントダウンとともに、店内に客が“ドンドン”入っていった。
ドン・キホーテ高知店の売り場面積は約3,700平方メートル。5万点のアイテムが所狭しと並んでいる。

ズラリと並んだ商品を前に、どの客も買い物かごはあっという間に満杯になった。
「全部買っちゃいました」ご当地Tシャツに県外客も夢中
中でも人気を集めていたのは高知限定の商品だ。

香川県から来た客は、「お目当てはカツオのドンペンTシャツ。来てみたらオリジナルのご当地Tシャツがたくさんあったので、迷いに迷って全部買っちゃいました」と興奮気味に語った。

高知市から来た客も、「イベント用に友人が(土佐弁Tシャツを)使うと思って。自分の分もどうしようか悩んでます」と、地元ならではの商品に目を輝かせていた。
開店早々パニック状態?相次ぐトラブル、店長も奔走
オープンから大盛況となった高知店の店長を務めるのは伊藤敦史さんだ。開店からわずか1時間も経たないうちに、「さすが高知ですね」と驚きの声を上げた。

しかし、嬉しい悲鳴もつかの間、店内のいたるところでトラブルが発生。伊藤店長も現場に急行する場面が見られた。

「銀シャリのご飯倒れそうです。ちょっと下げるか何かしてください」と、店長自ら指示を出す姿も。スタッフの手が足りず、店長自ら品出し作業も行っていた。

一方外では、255台の専用駐車場が2時間を待たずしてほぼ満車に。

道路の渋滞を回避するため、スタッフが1台1台誘導する姿も見られ、さらには入場規制がかかる事態にも発展した。
レジ待ち行列が店外まで!「なかなかないですね」広報も驚く
買い物客が増え続け、店内には会計を待つ長い列が発生。レジではスタッフが2人体制で対応に追われた。

さらに、会計を待つ人の列が店内だけで納まりきらず、ついに店の外にまであふれ出す事態となった。

誘導スタッフは「3時間くらいかかるんじゃないかって聞いたんですけど、正直分からないです」と、予想を超える混雑ぶりに戸惑いを隠せない様子だった。

広報の水越美緒さんは「なかなかないですね。久しぶりにこのすごい状況を見ました。高知県初出店ということで、ありがたいことに期待していただいていたのかなと思います」と、高知県民の期待の大きさを実感していた。
高知の暮らしが変わる? ドンキ出店で地元雇用150人
ドン・キホーテ高知店は、開店に伴い多くのスタッフが必要となり、アルバイト150人を全て地元・高知で採用したという。雇用機会が増えたこともあり、地域にとっての経済効果は大きなプラスとなるだろう。
(高知さんさんテレビ)