鹿児島・志布志港と宮崎・都城市を結ぶ「都城志布志道路」が2025年3月全線開通し、両地域の距離がぐっと縮まった。そこで、新たな観光スポットとして注目される宮崎県第2の都市・都城の魅力を探ろうと、ドライブしてみた。

30分短縮!便利になった都城へのアクセス

都城志布志道路は、国の重要港湾である鹿児島・志布志港の物流効率化を図るため、約670億円を投じ1997年から整備が進められてきた。2025年3月23日、最後に残った志布志港~志布志インター間3.2キロが通行できるようになり、ついに44キロ全線が開通した。

志布志港から宮崎県の都城インターまでは、これまでより約30分短縮され、40分程度で行き来できるようになった。ちなみに全区間無料である。都城市役所みやこんじょPR課で観光を担当する新駿河友美さんは、「都城志布志道路の開通で往来が便利になるので、観光がもっと活性するといいな」と期待を寄せる。

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手のひらサイズのイチゴ!?都城の果物の魅力

都城市の観光スポットの一つ、老舗フルーツ専門店「たなかフルーツ」では、驚きの光景が広がる。ショーケースに並ぶイチゴは、なんと手のひらサイズ。店内には常時約30種類の果物が並び、フルーツを使ったスイーツも充実している。

今の時期のおすすめは「いちごパフェ」だ。大粒のイチゴとたまごをたっぷり使ったバニラアイスを交互に重ね、さらにイチゴをトッピングしたぜいたくな一品。テイクアウトも可能で、店の隣のテーブルで楽しむこともできる。

パフェを食べた子供たちの反応は上々だ。「めちゃくちゃ甘いです」「めっちゃくちゃおいしかった!」と喜びの声が上がる。中には「5杯食べたい!」と意欲満々の子供もいた。4月からは宮崎特産のマンゴーパフェも登場する予定だ。

大自然と最新施設の融合!都城の新たな魅力

関之尾の滝は、幅40メートル、高さ18メートルの迫力ある景観で、日本の滝100選にも選ばれている。川床に空いた円筒形の穴や、滝の向かいに整備されたつり橋など、自然の造形美を堪能できる。

この雄大な自然の中に、2024年4月、都城市がアウトドアブランド「スノーピーク」と提携してオープンさせたのが「スノーピーク都城キャンプフィールド」だ。キャンプフィールドと銘打っているが、広大な敷地内ではキャンプだけでなく、多彩な楽しみ方ができる施設となっている。

スノーピークカフェの名物「雪室ドーナツ」は、ふわふわでもちもちの生地とクリームの相性が抜群で、テイクアウトの飲み物も充実している。また南九州で唯一のスノーピーク直営店も併設され、ウエアやバック、キャンプ用品のフルラインナップが揃う。

キャンプが苦手な人向けにコテージも用意されており、泊まりがけで出かけて静かな大自然の中でゆっくりとした時間を過ごすことができる。田中芳正店長は「鹿児島県からのお客さんもたくさん来場して、開通後、施設がにぎわっている」と手応えを語る。

驚きの「肉ガチャ」も! 道の駅「都城ニクル」の魅力

最後に紹介するのは、道の駅「都城ニクル」だ。店内には野菜、肉、チーズなど、宮崎のおいしい物が約4000点も並ぶ。車での移動に飽きた子供向けの遊び場も完備されており、家族みんなで楽しめる施設となっている。

原山幸一駅長のおすすめは「肉ガチャ」という自動販売機だ。1回1000円と2000円の2種類があり、売り上げは間もなく1億円を突破するという。

記者も2000円の肉ガチャに挑戦してみた。お金を入れて選択ボタンを押すと、ガチャガチャと音がして取り出し口から商品が出てきた。原山駅長によると、5個から6個に1つ当たりが出るそうで、中には5000円相当のステーキも入っているとのこと。

原山駅長は「鹿児島もお肉がおいしい県だが、都城のお肉もおいしいので、ぜひ肉ガチャをして味の食べ比べをしてほしい」と来訪者に呼びかける。

この春、グッと近くなった都城へのドライブはいかがだろうか。自然の魅力と最新施設が融合した新しい都城の姿に、きっと新たな発見があるはずだ。

(鹿児島テレビ)

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