ミャンマーで発生した大地震で、軍事政権は、被災地で活動する中国の救援チームの車列に警告射撃をしたことを明らかにしました。
各国がミャンマーの被災地に入り支援活動を行う中、軍事政権の報道官は2日、少数民族の武装勢力との紛争地帯を1日の夜に走行していた中国赤十字の救援チームの車列に警告射撃をしたと発表しました。
発砲した理由について、中国赤十字から紛争地帯で活動していることを事前に報告を受けておらず、軍が車を止めるよう指示したにもかかわらず従わなかったためだとしています。
2日の会見で、中国の外務省は発砲の事実については言及せず、「今のところ中国赤十字の救援隊や物資は安全だ」と述べるにとどめました。
そのうえで、ミャンマーの各政党や少数民族武装勢力に対し、救援隊の安全確保と物資が安全に輸送されるよう求めました。
軍事政権に対抗する民主派組織「NUG(国民統一政府)」や一部の少数民族武装勢力が、被災者の救助を優先するため停戦を発表する中、国軍は抵抗勢力の支配地域への空爆など攻撃を続けています。
2日には日本の緊急の医療チームも現地入りしましたが、各国の支援が安全に活動できるのか懸念の声が上がっています。
3月28日に発生した地震で、軍事政権によりますと、これまで2886人が死亡、4639人がけがをし、373人が安否不明となっています。
(画像はミャンマーに出発する中国赤十字の救援チーム 撮影:先月)