「イット!」が独自取材で2回にわたり報じた夢のマイホームを巡る建築トラブルで、被害者の会が結成され25日、公の場で記者会見が行われた。
大雨の後には住宅が“湖の真ん中”に…
被害者の会 代表・Sさん:
人生一番の大きい買い物で、みんな夢を持って建築しているものがこのような対応…このようなことで…。

涙ながらにこう訴える被害者の会の代表・Sさん。

Sさんの自宅は、大雨が降った後にはまるで湖に取り囲まれているような状態になってしまう。

被害者の会 代表・Sさん:
完了検査の「検査済み」がないことが発覚してしまったことで(自宅を)売ることができない。

建物が建築基準法などに適合しているか調べる検査を行っていないことが判明し、4900万円ほどで購入した住宅などの資産価値がゼロになってしまった。

住宅トラブルが相次いで発覚しているのは、住みたい田舎ランキングで9年連続の首都圏1位を獲得している千葉・いすみ市。

25日の会見で、全て同じ建設会社が建築した住宅で、被害を訴えているのは8人と分かった。
被害者の会・Oさん:
私は投資アパートなんですけど、雨が降れば駐車場のドア開けて足がぬれるぐらいは(水が)たまってしまう。
被害者「建設会社側が大工に伝え忘れたと」
さらに問題となっている住宅を調査した岩山健一1級建築士によると、ほとんどの住宅で防火構造の違反と火災予防条例の違反が確認されたという。

日本建築検査研究所・岩山健一1級建築士:
キッチンダクトの問題はかなり重大な問題。これが私が見た被害者の方の住宅全てにおいて存在している。
岩山建築士によると、建設会社側はこの原因について「大工に伝え忘れた」と説明しているといいう。
日本建築検査研究所・岩山健一1級建築士:
被害者のお宅というのは、全部大工さんが違うみたい。これは彼らの標準仕様というか、そういったことでやってきたのではないか。
「イット!」は建設会社に対し、弁護士を通じて会見後にコメントを求めたが、期限までに回答はなかった。
(「イット!」 3月25日放送)
※別の会社が修繕した外壁の傷の映像を一部、使用していました。当該映像を差し替えています。
※記事中に、建設会社との裁判で訴えが退けられた部分についての発言が含まれていたことがわかりました。当該箇所を記事から削除しております。