前の市長が失職したことに伴う岸和田市長選挙に、大阪維新の会が独自候補の擁立を断念する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。
岸和田市の永野耕平前市長は、女性との性的関係を巡り、裁判で解決金500万円を支払うことなどで和解し、議会から2度の不信任を議決され、失職していた。

■維新は候補者公募も 独自候補擁立を断念
関係者によると、大阪維新の会は永野前市長が失職したことに伴う岸和田市長選挙について、候補者を公募していたが、18日までに独自候補の擁立を断念する方針を固めたことが分かった。
近く公募も取りやめるということだ。
永野前市長は大阪維新の会に所属していたが、裁判での和解やその後の説明を経て、維新から離党勧告を受け、離党していた。

■永野前市長 立候補を表明し議会とは「信頼回復にお互い努める」
そして永野前市長は18日、記者会見を開き、「岸和田市長選挙に立候補させていただく」と述べ、無所属で立候補することを正式に表明した。
この会見では「自分の不始末によって世間をお騒がせして、今回の選挙もそれが発端となって、まずは申し訳なかったと思っております」と謝罪し、「増税ではなく、改革でお金を生み出していきたい。その生み出した財源を教育・医療・福祉の充実に充てたい」と意気込みを述べた。
また、2度の不信任を突き付けられた市議会については次のように述べた。
永野耕平前岸和田市長:議会の皆さんも、『当選してきたら、それは民意だと受けとめる』というようなことも言っていただいてるので。議会の皆さんと信頼回復にお互いに努めていって、信頼関係を僕の方から議会の方にも、もちろん歩み寄って。市民のための市政を進めていきたいと思っています。

■元衆議院議員秘書で元郵便局長の佐野英利さんも立候補を表明
岸和田市長選挙には、元衆議院議員秘書で郵便局長の佐野英利さんも、無所属で立候補を表明している。
佐野さんは「市政の混乱で、市政が停滞している。市政への信頼回復向けて、小学校区ごとにタウンミーティングを開催し、そこで出た意見を施策に反映させる『住民参加型政治』を目指す」と掲げている。
佐野英利さん:市政を運営していくにあたり、(市議と)協調性を保ちながら、一緒に市をよくしていく。市民参加型、市民と一緒になって岸和田市を作っていくという形にしていきたいので、その点においても、市議会のみなさんとも一緒に岸和田市をよくするために進んでいきたいと思います。

■NHK党・立花党首も立候補の意向
このほか、NHK党の立花孝志党首も立候補の意向を示している。
(関西テレビ 2025年3月18日)
