NPB(日本野球機構)が2025年2月から始めたSNSなどへの投稿規制について、プロ野球・カープの本拠地・広島の人はどう感じているのか?そもそも新ルールを知っているのか?広島の街で聞きこみを行った。

撮影OKだけど、試合中に投稿はダメ

広島市の中心街、本通でインタビューをする加藤雅也キャスター。

広島市中区の本通で街頭インタビュー
広島市中区の本通で街頭インタビュー
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ーー規制を知っていた?
「知らなかったです。プロ野球の投稿をインスタグラムなどで結構見ます。ちょっと悲しいですね」

ーー試合中の写真を撮る?
「撮らないです。盛り上がる方に集中しています。しっかりとルールを守って、自分が楽しむ写真や動画だけというならその方が良いのかなと思います」

2025年2月から適用されている新ルール。NPB公式サイトによると、プレー中の写真や動画を撮影すること自体はダメではない。
一体、何がOKで何がダメなのか?

【OK:NPBが許諾していること】(一部)
◉試合中の選手やグラウンドの撮影
◉撮影した写真・動画を家族や友人へ送信(不特定多数に向けてではない)
◉ボールデッド中の選手、ベンチプレーヤー、監督、マスコット、観客、球場内の様子の「写真」や「140秒以内の動画」を“試合後に”SNSへ投稿

「ボールデッド」とはプレーが一時停止されるファウルボール直後やピッチャー交代時、タイムなどのこと。また、NPBが定める「試合中」とは「試合前の公式練習開始から試合後のヒーローインタビュー終了後まで」をいう。家族や友人など、特定の人物に向けて「見に行ったよ」と写真や動画を送信するのはOK。また、“試合終了後に”SNSへ投稿するのはOKだが、ボールデッド中の選手、ベンチプレーヤー、監督、マスコット、観客、球場内の様子の「写真」や「140秒以内の動画」に限られる。

プレー中の選手以外を“短い動画”で

一方、注意すべきことも知っておきたい。

【ダメ:NPBが許諾していないこと】(一部)
×撮影に三脚やパソコンを使用
×身体の一部を強調した撮影
×撮影を拒んでいる観客・職員らを撮影すること
×試合中の配信・投稿
×140秒を超える動画の配信・投稿
×140秒以内の動画や写真であっても選手のプレーシーンはダメ
×明らかに営利を目的とする配信・投稿

撮影方法に関して、三脚の使用や、撮影対象の意思に反する行為、他の観客の迷惑になり得る行為は当然ながら禁止である。不特定多数に配信・投稿する場合はさらに「試合後の投稿」「プレー中の選手以外」「140秒以内の動画」という点にも気を付ける必要がある。

「プロ野球にハマるきっかけ」減る?

NPBが規制を設けた背景には、主催者の承諾を得ずに営利目的で試合経過を配信するなど様々な問題があったと考えられるが、街の人からは規制に反対する声も聞かれた。

ーー規制をどう思う?
「私はSNSなどに上げてもいいと思います。その動画を見て野球にハマる人もいると思う。私もYouTubeなどでバレーボールの試合を見ます。バレーボールにハマったきっかけはYouTubeで見た選手がボールを打つシーンで、それでバレーボールに興味を持ちました」

この女性がハマったというバレーボールのように他競技の規制と比較した意見もあった。

「他競技と比べて、逆にプロ野球は今までオッケーだったのが意外でした。お金を払って見に来ている人がいる中でSNSに上げちゃうと、映画の無断アップロードみたいなイメージだから、今までオッケーだったのが寛容に感じます」

今回の規制で“野球離れ”が進むのでは…という懸念について、テレビ新広島の番組コメンテーターで元カープ・山内泰幸さんは「野球ファンの獲得につながらないんじゃないかという声もありますが、試合中以外は短い動画であれば上げてもらうことは可能なので、どんどん投稿してもらいたい」と呼びかけている。

(テレビ新広島)

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