札幌・ススキノのホテルで男性が殺害され、頭部が切断された事件で、起訴された親子のうち、父親の2回目の裁判が1月15日に行われた。

検察側は、殺害の状況などを明らかにした。

田村修被告 2回目の裁判員裁判

父親・田村修被告(61)の2回目の裁判員裁判。

修被告は黒のスーツ姿で、軽く会釈をして入廷した。

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検察側は、瑠奈被告の犯行の状況を読み上げた。

「瑠奈被告は、ナイフで被害男性の首を2秒間に9回刺した」(検察)

事件があったホテルの浴室で、当時62歳の被害男性は後ろ手に結束バンドで縛られ、浴槽のふちに座っていた。

瑠奈被告はハンディカメラを設置し、このときの様子を録画していた。

検察側はこの動画をもとに、瑠奈被告と被害男性の二役にわかれ、そのときの会話を明らかにした。

カメラに記録されていた会話には―

「人生で一番反省したことは私を裏切ったことでしょ?」(瑠奈被告)

「ああそうね、だってあんなに怒られたことない」(被害男性)

「人生で?」(瑠奈被告)

「うん」(被害男性)

「なかった?」(瑠奈被告)

「過去にはなかった」(被害男性)

この直後、瑠奈被告は持っていたナイフを男性に刺した。

「ごめんなさい、ごめんなさい」(被害男性)

「事実と違う」 修被告は無罪を主張

2023年7月、札幌・ススキノのホテルで頭部を切断された男性の遺体が見つかった事件。

瑠奈被告が殺人などの罪に、父親の修被告が殺人ほう助など、母親の浩子被告が死体遺棄ほう助などの罪に問われている。

起訴状によると、修被告は瑠奈被告と一緒にのこぎりを購入するなど殺人を手伝ったほか、自宅に頭部を隠すことを容認し、瑠奈被告が頭部を損壊する様子をビデオで撮影したとされている。

1月14日の初公判で修被告は次のように述べた。

「事実と違うなというところが何点かある。私は事件が起きて娘の犯行を知った」(修被告)

修被告はすべての罪について無罪を主張している。

修被告の次回の裁判は、1月21日の予定である。

北海道文化放送
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