長野県白馬村で12月19日、海外富裕層をターゲットとした新たな高級分譲ホテル「ホテルラヴィーニュ白馬」がオープンする。インバウンド客の増加を背景に、県内のスキーリゾートでは高級ホテルの進出が相次いでおり、白馬村でも駅前やスキー場近くで建設計画が進んでいる。今回オープンするホテルは、長期滞在に適したコンドミニアムタイプで、オーナーの不在時はホテルとして利用される。
「白馬を代表するホテルに」
「ホテルラヴィーニュ白馬」は、別荘や飲食店が並ぶエコーランド地区に位置する。
全38室はキッチン付きのコンドミニアムタイプで、1人1泊3万6000円台からとなっている。

運営する「温故知新」の松山知樹社長は、「白馬は日本全国でトップクラスの注目度を浴びているエリア。(開業を)迷うような場所じゃないっていう感じです。白馬の中心の場所に建っていますから、白馬を代表するホテルになれば」と意気込みを語る。
予約9割、部屋はほぼ完売の人気ぶり
ホテルの部屋はほぼ完売状態で、1月までのホテル予約も9割ほど埋まっているという。
白馬村の観光客数は昨シーズン約128万人と過去20年で最多を記録し、コロナ禍後も年々増加している。

上質なパウダースノーが海外からの観光客を魅了しており、こうした需要を見込んだ高級ホテルの建設計画が相次いでいる。
県内各地で高級ホテル計画が進行中
白馬村以外でも、野沢温泉村で大規模なリゾートホテルの開発計画が浮上している。
また、飯山市と新潟・妙高市にまたがる斑尾高原では、シンガポールの不動産投資会社がホテル建設を含む大規模な再開発に着手している。
グリーンシーズンは国内客獲得へ
「ホテルラヴィーニュ白馬」は、競合が増える中で独自の戦略を展開している。グリーンシーズンには国内客を中心にファンを増やす狙いだ。信州産の食材を楽しめるフレンチレストランには、県産ワインを中心に1000本を超えるワインを用意するなど、スキー以外のおもてなしも充実させている。

松山社長は、「外資(高級ホテル)が出てくるのは既定路線、むしろ白馬全体が盛り上がるのにそういうのが出てくるのはプラスだと思っています。日本のオペレーターとして、日本のファンにしっかり選んでいただけるホテルにしていきたい」と述べ、今後の展望を語った。
(長野放送)