福井県内の人里で、野生のサルの出没相次いでいる。南越前町ではサルが警戒しながらも、人が行き交う道路を群れで横断。家族連れで大移動していた。また、足羽山公園遊園地でも、飼育サルの檻の上で、堂々とうろつく野生のサルがカメラに捉えられている。

人里で猛ダッシュするサルの群れ

福井・南越前町で11月25日に住民が撮影したのは、目の前に飛び出してきた野生のサルだ。

次々と道路へ飛び出していくサル
次々と道路へ飛び出していくサル
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しかも、1頭、2頭だけでなく、次々とサルが飛び出し駆けていく。群れなのか、背中に小ザルを乗せてたサルもいるようにもみえた。

様子を見ていた撮影者は、「この辺に車を止めたらダーッとサルが逃げ出した。すごい怖いと思った。すごいスピードで走っていった、あっちも怖かったんでしょうね」と話している。

遊園地にサル…エリア閉鎖で警戒

野生のサルは人の集まる場所にも姿を現している。

サルの檻の上を気に入っている野生のサル
サルの檻の上を気に入っている野生のサル

福井市の足羽山公園遊園地では、飼育しているサルの檻の屋根の上に1頭の野生のサルが座っていた。取材班の姿を見ても逃げる様子も見せず、屋根の上を満喫している様子だ。

実は同園では野生のサルの影響で、サルの檻の周辺を閉鎖する事態になってしまっている。野生のサルが女性や子どもを威嚇する事もあり、捕獲用の檻を2カ所に設置しているという。

人口減少で人里に下りてきやすくなった野生動物
人口減少で人里に下りてきやすくなった野生動物

県は高齢化や人口減少などにより、集落が過疎化したことでサルが集落へと下りてきやすい状況になっているのではないかと分析している。

県農林水産部・鳥獣害対策室の上野良一室長は、「(サルは)十数頭から百頭くらいの規模で群れを成して移動する。(遭遇しても)決して近づかないでいただきたい、そして目線も合わせないように。歯を見せて笑ってからかうようなことはしないでいただきたい」と遭遇の際は注意するようにとコメントしている。
(「イット!」 12月5日放送より)

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