神奈川・小田原市のイベントで、ある悲劇が発生した。
イベント会場に設置された「ODAWARA」のモニュメントに、拳で殴られたような跡が残され、材質がむき出しになるほど壊されてしまった。市はモニュメントを撤去し、被害届を提出したという。番組が現場を取材した。

たくさんの足跡に拳で殴られたような跡

小田原城近くにある史跡を活用するために行われているイベントの会場に設置された「ODAWARA」のモニュメント。

「D」の文字に足跡や靴跡など、10個以上の跡が残されていた
「D」の文字に足跡や靴跡など、10個以上の跡が残されていた
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4日、取材班が会場へ行ってみると、「ODAWARA」の「D」の文字に、足の跡や靴の跡など、10個以上の跡が残されていた。

「ODAWARA」モニュメントの「D」の文字に残された、たくさんの足跡。さらに、拳で殴られたような跡や、材質がむき出しになるほど壊された部分もあった。

市によると、26日の夕方、小田原署に「3~4人がモニュメントを蹴っている」と通報があり、その後、市は壊されたモニュメントを撤去し、被害届を提出したという。

制作を担当した業者「すごく悲しい」

制作を担当したコトラボ合同会社 スタッフ・佐藤絢香さんは…

「みなさんとアイデアを出し合って、これを作ろうということで、スタッフが手を動かして作った物であったので、皆さんもすごく設置していて楽しんでくださる姿は見えていたので、そういった中で、こういう形で使えなくなってしまった、破損してしまったというのはすごく悲しい」と、悔しさをにじませる。

インスタグラムには1つ1つの文字を丁寧に設置していく様子が投稿されていた
インスタグラムには1つ1つの文字を丁寧に設置していく様子が投稿されていた

10月6日から設置されていた、このモニュメント。
制作を担当した事業者と市の職員10人ほどが3週間かけて手作りしたもので、インスタグラムには、1つ1つの文字を丁寧に設置していく様子が投稿されていた。

心を込めて作られたこのモニュメント。小田原市役所都市部都市政策課の山口洋平係長は、その手口について「1回倒されて踏まれたことも考えられるよねと話していた。“跡”の感じがつま先やかかとだったりするので」と分析する。

やわらかい断熱材でできているというこのモニュメントは、蹴られたのではなく、倒してから踏みつけられた可能性が高いという。

さらに、3~4人がサッカーボールを投げつけていたという通報も。

心ない行為に、利用者は「市の職員さんが大事に大事に作ってくださった“シンボル”があそこにあったおかげで、ここが小田原の文字の芝生の場所だという“目印”になっていました。ここが子どもたち、私たちに大事な大事な集いの場所になっているので、楽しい場所を共有していけたらなと思っています」「この足跡としては、あの足跡の方が大きい。ということは、間違いなく大人だと思う!(Q.そういう大人どう思う?)だめ!」などと話します。

市は、事件発生以降もイベントを中止することなく、予定通り12月10日まで続けていくということです。
(「イット!」 12月4日放送より)

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