広島市の住宅で天井裏からアナグマが落下し、住宅内を必死に逃げ回る様子がカメラにとらえられた。
見つけた住人が、なんとか外へ誘導しようとしたものの、アナグマは逃げるうちに、ふすまや植木鉢などを破壊。
約10分の攻防の末、ようやく外に出て行ったという。

荒らされた部屋…そこにいたのは!?

広島市内の住宅で2日に撮影されたのは、ふすまに開いた大きな穴にひっくり返った植木鉢だ。

取材に答えた住人は、「起きて見た時に、これは泥棒が入ったと思ったんです。向こうも必死でしょう。家中逃げ回るんですよ」と話す。

家の中を荒らしたのは、“闇バイト”によるドロボーか?

ふすまの中にいたアナグマ(視聴者撮影)
ふすまの中にいたアナグマ(視聴者撮影)
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その正体は、家に入り込み大暴れする野生のアナグマだった。

犯人を見つけた住人は驚きながらも、「アナグマじゃ!」、「何がおったん?」、「アナグマ!」と同居人に叫ぶ。

いそいそとふすまから出たアナグマが階段へと向かうと、住人はその後ろを追いかけながら、「降りるよ!降りるよ!」と必死に状況を伝えていた。

アナグマが落下してきたとみられる天井(視聴者撮影)
アナグマが落下してきたとみられる天井(視聴者撮影)

アナグマは、家の外壁のすき間から侵入し、天井裏から落下したとみられ、突然の出来事に住人は大混乱に陥った。

しかし住人によれば、少し前から何かの気配があったとのことで、「数週間前から、ゴソゴソゴソゴソしていた。非日常的なびっくり。この家にこんなのがいたんだと」と、まさかの正体に驚いたと話している。

「穴」にハマるアナグマ

その後、逃げ回るアナグマは、階段を降りて1階へと進んだ。

アナグマによって開けられた障子の穴(視聴者撮影)
アナグマによって開けられた障子の穴(視聴者撮影)

すると、ふすまはズタズタに引き裂かれ、障子には穴を開けられてしまう。
さらには植木鉢までひっくり返され、家の中はメチャクチャとなった。

それでも住人は、アナグマを外に出そうとようやく玄関まで誘い出したが、まさかの状況に陥ってしまったという。

「穴」に挟まるアナグマ(視聴者撮影)
「穴」に挟まるアナグマ(視聴者撮影)

「そっち違う、そっち違う。そっち通れん(バキッ)そっち通れん、そっち通れん」と止める住人を横目に、アナグマが格子のすき間にスッポリと挟まってしまったのだ。

当時を振り返り住人は、「アナグマが『穴』に入っちゃったって、みんなで大笑いしましたけど…」と、目の前の光景を笑うしかなかったという。

困り顔で動けなくなっているアナグマ(視聴者撮影)
困り顔で動けなくなっているアナグマ(視聴者撮影)

広島市安佐動物公園の野々上範之獣医師よると、アナグマは冬眠を前に、エサを蓄えようとする時期だという。

ただ、人の住む場所に落下してくることはあまりないようで、「天井裏から落ちてきたというのは本当に珍しいと思います。パニックになっていて、とにかく逃げたかったとは思います」と解説している。

その後、家を荒らしたアナグマは、約10分に及ぶ攻防の末、外へ出て行ったという。
(「イット!」 12月4日放送より)

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