年末に向けて、ふるさと納税の駆け込み需要が高くなっている中、偽サイトの相談も増加しているという。
また、気づかないうちに控除の上限額を超えてしまうケースもあり、詳細なシミュレーションの利用が推奨されている。
ふるさと納税の駆け込み…ローソンがコンビニ初参入
2024年も残すところ、あと1カ月となった。
この時期になると、ふるさと納税をやらなくてはと焦る人も多い。
4日のテーマは、「ふるさと納税。駆け込み注意、しってる?」だ。
この記事の画像(11枚)急いで手続きを行い、結果的に上限額を超えた寄付になってしまうことがあるほか、偽サイトも登場するなど、駆け込みに注意が必要となっている。
遠藤玲子キャスター:
東京・渋谷で行われていたのは、ふるさと納税の返礼品を手に取ったり、試食できるイベント「食べて、買って復興支援さとふるうまいもん市」です。ことしは災害で被害を受けた自治体などが名産品をPRし、キッチンカーでは、石川・七尾市の天然能登ふぐを使ったから揚げなども味わうことができます。
20代:
ネットだけじゃなくて、直接見られたら私的にもうれしいです。直接行くことがなかなかできない人もいると思うので、そういった人が簡単に貢献できるものが、どんどん増えてくれたらすごくいいのかなと思います。
遠藤キャスター:
気に入った商品や支援したい自治体があれば、その場でQRコードを読み取り、寄付ができる仕組みとなっています。2023年度は、ふるさと納税が初めて1兆円を超えました。年々利用者が増える中、3日からローソンも特設サイトを開設し、コンビニ大手では初めての参入となりました。そんな中、注意が必要なのが駆け込みでの寄付です。
さとふる・谷口明香さん:
今は詐欺サイトとかも出てきているので、あわてて本サイトではないところからお申し込みをしてしまうと、そういった被害に遭ってしまう可能性もあるかもしれないので、スマートフォンをご利用の方は、アプリからご利用いただくのも、ひとつ対策になるかと思います。
遠藤キャスター:
警察などによると、正規のサイトを装い寄付金をだまし取ろうとする偽サイトが存在しているといいます。偽サイトとされるホームページでは、本来はあり得ない値引きをうたい、振り込みを催促したりするものがあるということで注意が必要です。
20代:
詐欺とかはたまに聞きますね。自分も何回かフィッシングメールが届いたこともあったので、注意するようにはしています。
遠藤キャスター:
こうした偽サイトの相談は、特に年末に向けて増える傾向にあるということです。
控除額の上限超えに注意…詳細シミュレーションの活用を
遠藤キャスター:
さらに、駆け込みでの寄付で注意したいのが、気づかないうちに控除の上限額を超えてしまうケースです。自己負担の寄付になる可能性もあります。
遠藤キャスター:
住宅ローン控除を受ける人、生命保険に加入して保険料を払っている人、確定申告をして医療費控除を受ける人、iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用している人は注意が必要です。
例えば年収500万円、共働きで子ども1人の会社員の場合、ふるさと納税サイトの簡易シミレーションでは4万6000円までがふるさと納税ができる寄付の上限額と算出されたとします。宮司さん、こうなるとどうしたいですか?
宮司愛海キャスター:
ギリギリまで、寄付したくなりますよね。
遠藤キャスター:
しかしこの人が、もし医療費30万円分を確定申告していたり、iDeCoの掛け金が年間27万6000円であったり、生命保険を年間15万円支払っていたり、住宅ローンで12万円控除を受けていた場合、実際の控除額の上限は2万8000円だそうで、1万8000円も差があります。
これらの条件に1つでもあてはまる人は、ふるさと納税サイトにある詳細なシミュレーションを利用した方がいいということなんです。
スペシャルキャスター パトリック・ハーランさん(パックン):
そもそも寄付という言い方がまぎらわしいですよ。寄付は基本的に、全額自己負担のはずじゃないですか。でも2000円だけ払えば、あとは税金をそっちに回す。しかし税金も半分ぐらい経費に消えてるから、納税という言い方もちょっと分かりづらいですね。言い方から誤解を招きかねない制度ですね。
遠藤キャスター:
あくまで自治体を応援する目的ですので、上手に活用してもらいたいと思います。
(「イット!」12月4日放送より)