11月27日、自民党本部に新人議員14人が集まり、政策の流れやコンプライアンスなどを学ぶ「勉強会」を行った。
派閥解消で新人教育があいまいになる中、26歳の大空幸星議員は政策本位の政治を目指し、模索している。
若手教育の場があいまいに…新人議員14人が勉強会
11月27日、10月の選挙で初当選した14人の新人議員が、自民党本部に続々と集まり、政策の流れや、コンプライアンスなどを学ぶ「勉強会」を行った。

森山幹事長:
国会というところは、いろんな決めごとがありまして、皆さんも戸惑うことが多いと思いますけども…。
「決めごと」と言えば11月11日、新人の福田かおる議員(39)が禁止されている議場での写真撮影を行い、物議を醸したが、こうしたルール学習も勉強会の狙いの1つだ。
実は今、自民党の新人教育は、大きな変化の時を迎えている。

新人・大空幸星議員(26):
もう“何が分からないか”すら、分からない状況です。毎日、教科書・ネットには載ってないことが起こるわけですよ。
こう語るのは、26歳と最年少で当選した大空幸星議員。
「Z世代の論客」として、さっそうと出馬するも、逆風を受けて敗北し、比例復活でギリギリ当選した。
ーー(記者)軽くガッツポーズお願いします。
新人・大空幸星議員:
ガッツポーズはちょっと…結構厳しい選挙でしたので。

大空議員は、新人にとっての党の変化をこう語る。
新人・大空幸星議員:
これまでは、例えば“派閥”が新人教育の役割を担ってきた。派閥がなくなった今、どうやったらそういった明文化されてないルールというのを継承していくのか。
新人を指導してきた派閥が解散し、若手教育の場があいまいになっている。

大空議員は今、どんな1日を過ごしているか。
ある日の朝は、午前7時から地元の豊洲駅前に立ち、その後、午前8時には電車で国会の事務所へ向かった。
新人・大空幸星議員:
おはようございます!
と思いきや、午前9時には、また事務所を出た。
ーー(記者)今からどちらに?
新人・大空幸星議員:
きょうは青年局へ。永田町では若い人たちが集まって、臆することなく意見を言う。
「政策本位の政治をやっていかなければ」優先順位に悩みも
中堅・若手を中心とした党の「青年局」会議。
派閥がない分、同年代のつながりも重要だ。

その後、事務所に戻って始めたのが、オンラインでの悩み相談「何でも相談室」だ。
孤独や孤立に向き合う活動をしてきた大空議員が国会議員となった今、国民の悩みを直接聞くために始めたという。
新人・大空幸星議員:
「どこに行ったら政治家と話せるの?」、「どこで会えるの?」、「自分の思いをぶつけていいのだろうか?」そういった皆さんの声を受け止めて、行動していくのが私が目指したい政治家の姿だから。
午後1時ごろには国会の本会議へ出席し、小泉進次郎元環境相とあいさつする場面もあった。
本会議が終わり、時刻は午後2時、ようやくお昼ご飯だが、手にしたのはコンビニのおにぎりだった。
新人・大空幸星議員:
お昼と言ってもこれを食べて、急いで出ないといけない。立って食べたいくらいです。
その後、午後4時過ぎには、また党本部で会議に出席し、夜は都内のホテルでの会合と大忙しだ。

“夜の会合”といえば、同僚議員からの飲み会の誘いもあるというが、大空議員には悩みもあった。
新人・大空幸星議員:
私自身は、地元の集まりを優先したいし、飲み食いの政治だけじゃなく、政策本位の政治をやっていかなければいけない思いもあります。人間的なつきあいは大事だと思いますけど。
自身の活動の優先順位に悩む大空議員。
派閥なき自民党で若手はどう歩むのか、模索が続いている。
(「イット!」12月3日放送より)