3日、ぐるなびが「2024年の一皿」に「うなぎ」を選出した。
低価格チェーン店の増加や外国人観光客によるウナギ人気が背景にあり、老舗店も訪日客でにぎわいを見せていた。
今回の選出理由には、ウナギの完全養殖の研究が活発化していることも挙げられた。
ぐるなび2024年「今年の一皿」はウナギ
3日、ぐるなび2024年「今年の一皿」記者発表会で発表された「今年の一皿」。
「ぐるなび」での検索数などを活用し、その年の世相を反映したものが選ばれる。
ぐるなび・滝久雄会長:
それでは発表いたします。2024年「今年の一皿」はうなぎです。
選ばれたのは「蒲焼き」や「ひつまぶし」など、日本を代表する食材「ウナギ」だ。
ぐるなび・三橋茉季さん:
専門店に限らず、飲食店としてウナギを取り扱っている店舗数は、ぐるなびのデータからで言いますと、昨年度よりも155%増加しております。
2023年の「一皿」に選ばれたのは、 ふんだんに乗せた具材が特徴の「ご馳走(ごちそう)おにぎり」。
2022年はコロナ禍の影響を受けて、さまざまな商品が発売された「冷凍グルメ」だった。
「今年の一皿」にウナギが選ばれた理由を「鰻の成瀬日本橋店」で聞いた。
ーー(記者)ほかと比べて値段はどう違う?
80代:
倍以上違います。
50代:
この値段でおいしいというのが一番。
選出の理由は、各地で出店が相次いでいるウナギの格安チェーン店の登場だ。
中でも、「鰻の成瀬」は2年余りで全国に300店舗以上を出店。
うな重をお得な1600円から提供している。
記者:
んん!おいしいです!外が香ばしくて焼き上がってるんですけど、中ふわふわで、とてもおいしいです!
低価格でおいしいウナギを提供できている理由が、企業秘密の「調理マシン」。
一般的には修行を積んだ職人が焼き上げるウナギが、ボタン1つで、しかも約8分の短時間で焼き上げることが可能だ。
人件費を抑えることで、物価高の中、低価格のウナギを実現したのだ。
鰻の成瀬 日本橋店オーナー・内藤隆司さん:
うれしいですね。ウナギ業界で働いているかぎり、ありがたいの一言ですね。高級店にも負けない味を目指してはいます。それプラス値段もお手頃価格と。
選出の背景には外国人観光客のウナギ人気が
さらに、「ウナギ」が 「2024年の一皿」に選ばれた理由がほかにもあった。
千葉・成田市のうなぎ街道は、平日にもかかわらず、多くのお客さんでにぎわっていた。
外国人観光客による「ウナギ人気」だ。
3日、うなぎ街道や「川豊本店」では、多く外国人観光客が「ウナギ」をおいしそうに頬張っていた。
タイ人観光客:
ウナギ!!ウナギ!!オイシイデス。
フィリピン人観光客:
日本で一番大好きな食べ物なんだよ。
アメリカ人観光客:
飛行機に乗った時に、こいつが「ウナギが食べたい」って言ったんだ。それが日本に来た理由だよ。それだけの理由で来たんだ。
フィリピン人観光客:
飛行機を予約したのはウナギを食べるためだよ。ウナギだけ食べて帰るんだよ。今夜。
格安チェーン店だけでなく、老舗のウナギ店も大盛況となっていた。
菊屋 代表取締役・石橋幸太郎さん:
(外国人観光客の増加は)120%くらいにはなってるんじゃないでしょうか。メニューも写真をたくさん入れるようにして、指をさせば、ご注文がいただけるようなシステムを取り入れてます。あとはお会計も、外国のカードですとか外国のペイなども使えるようにしてます。
またウナギについて、完全養殖の実用化の研究などが活発になっていることも、選考理由として挙げられた。
(「イット!」12月3日放送より)