寒い日が続き、温かいごはんが恋しい季節となるなか、今注目を集めているのが「ワンせいろごご飯」だ。せいろは「ホカホカ」はもちろん、「時短」「ヘルシー」といいこと尽くし。せいろの売り切れが続出するほど、今話題になっている。
かっぱ橋でも売れ行き好調…「せいろ」ブーム到来!?
食の専門店が集まる、東京・台東区の「かっぱ橋道具街」。料理道具や食器を扱う「ヤマヤ商店」の山崎社長に話を聞くと…。
この記事の画像(9枚)ヤマヤ商店 山崎正男社長:
うちに来る人は、半分近くはせいろ。前代未聞ですね。
空前の人気に驚きを隠せない様子だ。
また、「高橋総本店」では、新たに始める人向けに鍋などもセットにしたスターターキットを用意している。
高橋総本店 國府田麻理菜店長:
(せいろ商品は)1週間で202個売れました。
レシピサイトでも、「せいろ」の検索頻度は2023年に比べ約5倍に伸びている。
その立役者が、週5日せいろ生活を送る会社員、りよ子さん。働きながらSNSに簡単レシピを投稿し、その手軽さが「せいろは上級者向け」という概念を覆し、9月にはレシピ本を出版した。
りよ子さん:
毎日くたくたで帰ってきて、献立考えて、ご飯作るのが苦だった。せいろに出会ってからは、(家に)あるもの入れて、ほったらかすだけでおいしいご飯が食べられるようになったので暮らしが変わりました。
「ワンせいろ朝ご飯」作ってみた!
りよ子さんに、忙しい朝でも簡単にできるレシピを教えてもらった。
りよ子さん:
ワンプレートではなく、「ワンせいろ」で作る朝食です。
まずは、せいろにの上に置いた器に卵を割って入れる。余ったスペースに野菜やウインナーを敷き詰めて、最後に好きなパンを入れるだけだ。
りよ子さん:
(パンは)蒸すと、ふわふわもちもちっとした食感になります。
――バラバラなものを入れてもいい?
りよ子さん:
はい、大丈夫です。
全て入れ終わったら、お湯を張った鍋の上に設置。ほったらかしで蒸すこと7分。すると、朝から体温まるホカホカの朝食が完成する。
しかも、管理栄養士の金子あきこさんによると、「蒸し」は、ビタミンBなど野菜の栄養を失わずに摂取できる最適な調理法だという。
疲れた日におすすめ“時短”夕飯レシピ
りよ子さんは洋食から麺類、デザートまで、ワンせいろでほったらかしで完成するレシピを考案し続けている。
共働きの夫との週5せいろ生活は、夫婦仲にも影響があったという。
りよ子さんの夫・悠一朗さん:
洗い物とか、よくけんかしてたけど、せいろにしてから洗い物が減った。僕も取りかかりやすくなって、自分からやるようになった。
疲れ切った夜にオススメのワンせいろ晩ごはんが「豪華なレトルトカレー」だ。
まずは、冷凍ごはんをせいろに入れたらレトルトカレーを袋のまま入れる。そして、隙間に野菜を敷き詰め、蒸すこと15分。
ホカホカのごはんにルーをかけ、野菜をきれいに盛り付けていけば、彩り豊かな野菜たっぷりカレーが完成する。
りよ子さん:
せいろって、めちゃくちゃ簡単で、丁寧な暮らし風の良い感じのごはんができる。フタ開けた瞬間のぱっとみた感動、癒やされます。
実は簡単!「せいろ」のお手入れ方法
せいろのお手入れ方法だが、基本的にはお湯か水で湿らせて、固く絞った布で拭くだけ。
汚れがついたらタワシなどで優しく洗う。洗剤はひどい汚れの時だけ使うようにして、洗剤の成分が残らないようによく洗うことが大事だ。洗った後は、風通しの良い場所で立てるか、吊るすかして収納するのがおすすめだ。
また、何度も続けて料理をする場合は「空焚き」に注意が必要で、小まめに水を追加することが大切だ。
(「イット!」11月25日放送より)